チッタゴンで中国主導の経済特区の起工式が開催
(バングラデシュ、中国)
ダッカ発
2026年08月05日
バングラデシュ政府は7月27日、チッタゴン県アンワラ地区で、中国経済・産業特区(China Economic and Industrial Zone:CEIZ)の起工式を開催した。本事業は中国とバングラデシュの政府間協力案件として進められており、約800エーカーの敷地に製造・物流拠点を整備する。投資誘致額は約13億ドル、雇用創出は10万人超を見込んでおり、中国資本が関与する国内最大級の産業団地となる。
開発主体は中国交通インフラ大手の中国路橋工程(CRBC)で、バングラデシュ経済特区庁(BEZA)との合弁会社が事業を推進する。起工式には中国企業約70社が参加したほか、複数企業とのサブリース契約の締結、ワンストップサービスセンターの開設が行われた。BEZAのアシック・チョウドリー長官によると、既に30社超の中国企業が総額約5億ドルの投資意思を示しているという。
CEIZは電気自動車(EV)、車載・定置用電池、医療機器、電子機器など輸出志向型産業の誘致を目指しており、中国企業の海外生産移転やサプライチェーン再編の受け皿になり得る。バングラデシュ政府は本事業を後押しするため、419億タカ(約545億円、1タカ=約1.3円)規模の関連インフラ整備事業を承認した。中国輸出入銀行の優遇融資を活用し、多目的埠頭(ふとう)、接続道路、変電所、ガス・水供給設備、排水処理施設などを2031年までに整備する予定だ。
もっとも、CEIZは新しい構想ではない。本計画は2014年にバングラデシュと中国の政府間協力案件として始動し、2015年に事業承認、2016年には中国港湾工程(CHEC)との開発契約が締結された。しかし、契約条件や事業費を巡る調整の難航により、計画は長期間停滞していた。2022年にCRBCが新たな開発主体となり、2024年以降に交渉が再加速。今回の着工は、10年以上停滞していた計画が本格的な実施段階へ移行する節目となる。
(片岡一生)
(バングラデシュ、中国)





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