広東省、優良企業の育成と上場支援を強化
(中国)
広州発
2026年08月06日
7月21日付の「南方日報」によると、広東省企業35社が2026年1月から7月9日までに国内外で新たに上場し、新規株式公開(IPO)による資金調達総額は前年同期から約6.6倍の1,345億元(約3兆2,280億円、1元=約24円)に達した。新規上場企業による調達額は、本社所在地の省・自治区・直轄市ベースで広東省が全国首位になった。
広東省恵州市に本社を置くAI(人工知能)サーバーや高性能コンピューティング(HPC)向けプリント基板(PCB)のサプライヤーである勝宏科技は、4月に香港証券取引所へH株上場し(注1)、約200億香港ドル(約4,000億円、1香港ドル=約20円)を調達する大型案件となった。
広東省政府は近年、優良企業の育成と上場支援を強化している。2026年4月22日付(文書は4月9日付)で「地域型株式市場を活用した優良企業育成・支援アクションプラン
」を発表した。広東株式取引センター(以下、広東センター)および深セン前海株式取引センター(以下、深セン前海センター)を通じて、優良中小企業の育成や上場準備支援を強化し、2030年末までに、両センターにおける登録企業を合計1万社(広東センター6,000社、深セン前海センター4,000社)へ拡大するほか、第15次5カ年(2026~2030年)規画期間中に、広東センターからIPO企業10社超、深セン前海センターから20社超の国内外IPO企業を育成する目標を掲げている。
また、5月には「重点企業の段階的育成体系の加速的構築に関するアクションプラン(2026~2030年)」を発表し、広東センターおよび深セン前海センターを活用し、「専精特新企業」(注2)向けの専用取引区分の拡充や上位市場への移行支援を進める方針を示した。収益化前の優良企業についても、多様な上場基準の活用を促進し、資本市場へのアクセスを後押ししている(2026年5月26日記事参照)。
なお、7月23日付の「南方日報」によれば、広東省内で上場申請中または審査中の企業は92社、香港および海外上場に向けた届け出を手続き中の企業は78社で、上場準備中の企業は計170社に上るとしている。
(注1)H株上場とは、中国本土に登記された企業が香港証券取引所で株式を公開・取引することを指す。
(注2)「専精特新企業」とは、専門性を有し、精密な技術力と独自性を持つ、革新的な有力中小企業を指す。「専精特新の小巨人企業」とは、業績が良好で、発展潜在力と育成価値が企業成長の初期にある専精特新企業を指す。
(西村京子)
(中国)
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