中国国務院、知的財産権分野の5カ年規画を発表、4重点任務、12事業を推進
(中国)
北京発
2026年08月13日
国務院は7月31日、「知的財産権保護・運用『第15次5カ年規画』
」〔国発(2026)30号、以下、規画)を発表した。
同規画では、「第15次5カ年規画」期間(2026~2030年)における知的財産権の保護と運用にかかる予期性指標(添付資料表参照)、重点任務、特別事業プロジェクトが明確に定められた。また、2030年までに知的財産権強国建設で決定的な進展を実現させ、国際競争力をさらに高める方針が打ち出されたほか、2035年までに、知的財産権の総合競争力が世界トップレベルになり、中国の特色ある、世界水準の知的財産権強国を基本的に完成させるビジョンが示されている。
重点任務としては、知的財産権の保護環境の最適化、知的財産権の運用効能の向上、知的財産権ガバナンス体制の整備、対外開放を支える国際協力の深化を巡って次の4点を挙げた。
(1)法令制度と保護体系を拡充し、対外知的財産権保護を強化することにより、イノベーションを支える知的財産権保護環境を整備する。
(2)知的財産権の転化運用能力の強化、新質生産力(注)に資する知的財産権の供給の拡大、知的財産権サービス産業の発展の推進を通じて、経済の質の高い発展を促す知的財産権の運用効能を高める。
(3)知的財産権の管理水準を高め、公共サービスと社会共同ガバナンスを強化することにより、効率的なガバナンスを実現する知的財産権の管理体制を構築する。
(4)グローバル知的財産権ガバナンスへ積極的に参加し、国際交流協力を深化させることにより、ハイレベルな対外開放に適した知的財産権に関する国際協力体制を形成する。
また、重点任務の実施に合わせ、同規画には、戦略的新興産業の知的財産権保護事業、営業秘密保護事業、知的財産権と人工知能(AI)の相互活性化事業、知的財産権データの開発・活用事業、「一帯一路」知的財産権の質の高い協力事業など計12項目の特別事業プロジェクトが盛り込まれている。
具体的な取り組みとして、「戦略的新興産業の知的財産権保護事業」に関して、政策支援の拡大、自主的な知的財産権の創出・蓄積力の向上のほか、重点保護産業目録の整備および迅速な予備審査、権利確定などワンストップ保護サービスの提供が挙げられた。「知的財産権とAIの相互活性化事業」に関しては、特許出願におけるAIを活用した申告制度の検討、AI関連発明の特許出願ガイドラインの改正、版権制度など知的財産権制度の整備、AI活用による特許商標審査、侵害リスク識別、行政執行の高度化、高等教育機関や研究機関の高付加価値特許と企業とのマッチングの実施、「AIプラス」(2025年9月3日記事参照)知的財産権サービスの活用場面の拡大などが含まれた。
(注)イノベーション主導で、従来型の成長モデル・アプローチから脱却し、ハイテク、高効率、高品質を特徴とする先進的な生産力を指す。
(趙薇)
(中国)
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