ベネズエラ炭化水素相が石油産業の投資機会紹介、米エネルギー企業との契約も発表

(ベネズエラ、米国)

調査部米州課

2026年08月28日

米国のヒューストンで8月18日、ベネズエラのエネルギーポテンシャルや投資機会、技術、イノベーションを議論するフォーラムが開催された。同フォーラムは米国石油地質学会および探査地球物理学会の特別セッションとして実施され、ベネズエラのパウラ・エナオ炭化水素相が登壇し、米国政府関係者や石油・ガス業界向けに投資機会の説明が行われた。

エナオ炭化水素相は、ベネズエラの石油産業へ外国企業が参画しやすくなるための法的枠組みの改善が進められている点をアピールした。その1つが、2026年1月に成立した改正炭化水素法(2026年2月2日記事参照)で認められることとなった生産参加契約(CPP:Contratos de Participación Productiva)だ。CPPは国家が地下資源の所有権を維持したまま、民間企業が探鉱・開発・生産のための資金や技術を提供し、その見返りとして生産された収益の一部を受け取る契約方式(注)だ。旧法では国営石油会社(PDVSA)中心に進められていた石油開発だが、法改正により民間企業の参入がしやすくなった。

このCPPに基づき、同フォーラムで発表された案件が米国のエネルギー企業ハントオイルとの契約だ。同社は今後、ベネズエラ東部のカロ油田およびカリシート油田の生産設備を整備し、開発を進める。また、併せて、油田サービス大手の多国籍企業SLBとの包括協力協定も発表された。SLBとの協定では、国内各地の産油地域における油層調査や特性評価の実施に重点が置かれている。

エナオ炭化水素相は「強固な石油産業は医療、食料安全保障、起業家支援、教育といった重要な分野の資金を支える」と述べ、今後も石油産業の振興をはかる意向だ。政府は外資誘致も通じて、現在日量約120万バレルの石油生産量を2026年末までに140万バレルまで増加させる目標を掲げている。

(注)諸外国で一般的に行われている生産分与方式(Production Sharing Contract:PSC)とほぼ同義だが、ベネズエラの場合は憲法上、石油の所有権は国にあり、国家の統制が極めて強い。

(佐藤輝美)

(ベネズエラ、米国)

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