ネタニヤフ首相、平和評議会のガザ和平ロードマップを拒否

(イスラエル、米国、パレスチナ、イラン、レバノン)

テルアビブ発

2026年08月12日

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は8月9日の閣議外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、パレスチナ自治区のガザ地区における戦後統治や復興を支援する米国主導の「平和評議会(Board of Peace)」が公表した15項目の和平ロードマップについて、「イスラエルは15項目を受け入れない」と明言し、ロードマップの構想を拒否した。ネタニヤフ首相は「ハマスが真に武装解除されるまでイスラエル国防軍(IDF)は撤退しない」と述べるとともに、「私が首相である限り、ガザでもヨルダン川西岸でもパレスチナ国家は樹立されない」と強調した。

この15項目は、平和評議会が7月30日に公表した「トランプ大統領の包括的ガザ和平構想実施のためのロードマップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に盛り込まれている。ロードマップでは、ハマスなど武装組織の武装解除、イスラエル軍のガザ地区からの完全撤退、ガザ行政国家委員会(NCAG)への権限移譲、国際安定化部隊(ISF)の展開、復興支援の実施などを段階的に進める方針を示した。また、将来的にはパレスチナ人の自決権および国家樹立につながる政治プロセスの開始も含まれた。

これに対しネタニヤフ首相は、ハマスの武装解除とIDFの撤退を並行して進める構想に反対し、「ハマスの重火器、軽火器を含む全ての武器の完全な放棄」がイスラエル軍撤退の前提条件だと主張した。また、米国とは協議継続を認めつつも、イスラエルの安全保障上受け入れられない提案には反対する姿勢を示した。

ネタニヤフ首相はイランについて、「私が首相である限りイランが核兵器を保有することはない」と表明した。また、イランが周辺国を攻撃しながらイスラエルを攻撃していないのは、大規模な報復を恐れているためだとの認識を示した。レバノンに関しては、対テロ作戦を継続しており、「極めて重要な作戦の最中にある」と説明した。

「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(8月9日付)は、ネタニヤフ首相の今回の発言について、イスラエル政府関係者の間で、ハマスが同ロードマップを利用してイスラエル軍による軍事行動の再開を阻止しようとしているとの懸念が広がっていると報じた。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突に関する動き、各国の反応イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、米国、パレスチナ、イラン、レバノン)

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