米連邦航空局、ボーイング「737MAX-7」の型式証明を交付

(米国)

ニューヨーク発

2026年08月05日

米連邦航空局(FAA)は8月3日、米航空機製造大手ボーイングが製造する「737MAX-7」(注1、以下MAX-7)の型式証明(Type Certificate:TC)を交付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしたと発表した。同社は今後、耐空証明(Airworthiness Certificate:AC、注2)などを取得した後、初号機を米サウスウエスト航空(本社:テキサス州ダラス)に納入する予定だ。

ボーイングは2018年にMAX-7の型式証明取得に向けた試験・認証プログラムを始め、2019年の就航を目指していた。しかし、先行投入されたMAX-8が2018~2019年に2度の墜落事故を起こしたこと(注3)を受け、FAAによるボーイング機に対する認証審査や安全性評価が厳格化し、MAX-7の認証取得も当初計画から大幅に遅れることになった。

今回の発表にあたり、ボーイングの製品戦略・製品開発・開発プログラム担当シニア・バイス・プレジデントのマイク・シネット氏は「今回の認証プログラムを通じて、ボーイングは最新の規制要件についてより明確な理解を得た。今後はヒューマンファクター(人的要因)、安全性、品質を一層重視し、将来の航空機開発の加速につなげていきたい」と述べた。

MAX-7は135~160席の小型の単通路機(ナローボディ)だ。ボーイングは2026年7月に「商業市場見通し2026PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表し、世界の商用航空機の保有台数が2025年の2万7,945機から2045年には5万95機へ、約1.8倍に増加すると予測している。特に機体当たりの運航コストが低いナローボディへの需要は大きく、商用機全体に占める割合は2025年の66%から2045年には72%へ上昇すると見込んでいる。

一方、国際航空運送協会(IATA)は、墜落事故の影響などにより、「2019年以降、航空機不足が続いている」と指摘している。需要の伸びに機材供給が追いついておらず、需給の正常化は2031~2034年までずれ込む見通しだ。在米航空部品メーカーからは「MAXシリーズの就航拡大は、ボーイング全体としての事業改善につながり、将来的には他機種での受注増にもつながる」(ジェトロによる日系企業への聞き取り、2026年6月)といった期待の声も聞かれており、今回の新機種投入の動向に注目が集まっている。

(注1)737MAXシリーズの主な派生機には、座席数が少ない順にMAX-7、MAX-8、MAX-9、MAX-10がある。なお、MAX-10は型式証明が未取得。

(注2)商用航空機が就航するためには、航空機メーカーが機種ごとの設計承認である型式証明と、個々の機体について運航を承認する耐空証明を取得する必要がある。

(注3)2018年のライオンエア(インドネシア)および2019年のエチオピア航空(2019年3月12日記事参照)による墜落事故。MAX-9については2024年1月のアラスカ航空の機体一部落下事故による一時運航停止後、FAAが承認した検査、整備を経て運航が再開された。

(大原典子)

(米国)

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