中国、スポーツ分野の5カ年規画を発表、2030年までにスポーツ産業規模を7兆元超へ
(中国)
北京発
2026年08月03日
中国国家体育総局は7月22日、「体育強国建設『第15次5カ年』規画
」(以下、同規画)を発表した。同規画は「国民経済と社会発展第15次5カ年(2026~2030年)規画綱要」(2026年3月11日記事参照)ならびに「体育強国建設綱要」(注1)に基づき制定された。
同規画は、2030年までの国民向けスポーツサービスの一層の充実、競技スポーツの国際競争力の向上、スポーツ産業による経済・社会発展への寄与の拡大などを目指すとした。また、1人当たりスポーツ施設面積を約4平方メートル、定期的にスポーツ活動に参加する人の割合を約40%、スポーツ産業規模を7兆元(約168兆円、1元=約24円、注2)超とするなど、5つの主要指標を設定した。同規画で示された主な基本方針は次のとおり。
- 国民向けスポーツサービスの充実と健康増進の推進
- 競技スポーツ管理体制の改革と国際競争力の向上
- 青少年スポーツの強化と次世代人材の育成
- 3大球技(サッカー、バスケットボール、バレーボール)の振興
- スポーツ産業の高度化と市場の拡大
- スポーツ文化の振興
- スポーツ分野における対外交流・協力の深化
- スポーツ発展を支える基盤の整備
- 安全管理とガバナンスの強化
このうち1.については、都市部と農村部におけるスポーツ施設の一体的整備を推進するとともに、高齢者や子供に配慮した施設整備およびバリアフリー化を進めるとした。また、住民が身近に利用でき、アクセスしやすい小規模スポーツ公園、フィットネスセンター、多目的運動場、一般向けスケート場などを5,000カ所以上新設または改修するとした。
2.については、科学・デジタル技術の活用によるトレーニング水準の向上や、近代的な競技スポーツ大会運営システムの構築、プロスポーツの発展を推進するとした。
5.については、フィットネス・レジャー産業の多様化、スポーツイベント産業チェーンの高度化、自主IP(知的財産)を中心としたスポーツイベントエコシステムの構築を推進する。また、「スポーツイベントを楽しみ、中華の食文化を味わう」などのイベントの展開や「試合観戦のための旅行」などのイベントを継続するとともに、地域横断的なスポーツイベントの開催を支援する。さらに、山岳、水上、氷雪、低空域などアウトドアスポーツの発展に注力し、全国で100カ所の質の高いアウトドアスポーツ拠点を整備するとした。
(注1)「体育強国建設綱要」は、中国国務院が2019年に発表したスポーツ振興に関する中長期方針。2020年、2035年、2050年の3段階の目標を設定しており、2035年までに、定期的にスポーツ活動に参加する人の割合を45%以上に引き上げ、2050年までに社会主義現代化スポーツ強国を全面的に建設し、スポーツ分野の総合力や国際的影響力を世界トップレベルに引き上げることを目指すとしている。
(注2)2024年のスポーツ産業規模は3兆8,400億元だった。
(張敏)
(中国)
ビジネス短信 6090844f19815ebb





閉じる