GJ州が造船・修繕拠点化へ新政策を発表、港湾インフラと海岸線を活用

(インド)

アーメダバード発

2026年08月03日

グジャラート(GJ)州政府は7月27日、州内の造船・船舶修繕・海事関連産業の育成を目的とする「グジャラート造船・船舶修繕政策2026(Gujarat Shipbuilding and Ship Repair Policy 2026)」を発表した。GJ州の地理的環境を生かしたメガ造船パークの整備、設備投資補助、関連産業の誘致、人材育成などの取り組みを通じて、同州をインド有数の造船・船舶修繕拠点へ成長させる狙いがある。

アラビア海に面するGJ州はインド内最長の2,340キロメートルの海岸線を持ち、古代インダス文明時代から東南アジア・ペルシャ湾・アフリカ東岸を結ぶ海上貿易の要所として発達してきた。現代でも国内最大級のムンドラ港を筆頭に、カンドラ港・ピパバブ港に代表される国内有数の港湾インフラを擁する。

一方、インドでは海上貿易需要の大きさに対して造船・修繕能力が著しく低く、海上輸送を外国籍船に依存する状況が問題視されている。世界の造船市場シェアの90%以上は中国・韓国・日本が占めており、インドが占めるシェアはわずか0.06%だとされる。中央政府は世界トップクラスの造船国家を目指す「海事産業インド・ビジョン2047(Maritime India Vision 2047)」を掲げており、GJ州が発表した本政策も足並みをそろえるかたちとなる。

本政策が掲げる主な目標には、2つのメガ造船パーク(Integrated Mega Shipbuilding Parks:IMSP)の敷設、州内造船能力の 500万載貨重量トン(DWT)超への拡大、50万人超の人材育成・能力開発などが挙げられる。

中核案件とされるメガ造船パークは総額2,700億ルピー(約4,590億円、1ルピー=約1.7円)以上の投資誘致が見込まれている。GJ州西部沿岸のポルバンダル県クチディに整備され、各パークには2~3カ所の造船所および関連産業が立地する予定。政策には、共通インフラとなる防波堤、浚渫(しゅんせつ)工事、港内水域の開発や、投資家向けの財政・非財政インセンティブの提供も盛り込まれている。

製造面での造船・修繕拠点整備に加え、GJ州では国際金融経済特区「GIFTシティー」を通じた海事金融機能の強化も進んでいる(2022年7月20日付地域・分析レポート参照)。GIFTシティー内では船舶リース関連ビジネスの制度整備が進み、外貨建て取引や会計処理、法人税や印紙税などの税制優遇を活用できる点が特徴だ。

(林田勇太、タヌ・バヤッド)

(インド)

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