7月のインド生保市場、新契約保険料が2割増、国営生保LICの団体保険が牽引
(インド)
ムンバイ発
2026年08月21日
ムンバイに本社を置く地場大手格付け会社Care Edge Ratingsは、インド保険市場の2026年度(2026年4月~2027年3月)7月業績を公表した(生命保険:8月11日、損害保険:8月17日)。
生保の新契約保険料(New Business Premium:NBP)は、7月単月で約4,700億4,800万ルピー(約7,990億8,160万円、1ルピー=約1.7円)となり、前年同月比で20.7%増と前月から好調を維持している(添付資料表1参照)。保険会社別では、国営大手ライフ・インシュランス・コーポレーション・オブ・インディア(LIC)のNPBが2,799億3,600万ルピー(23.8%増)で、民間生保会社全体の伸び率(16.3%増)を上回り、牽引役となった。とりわけ、LICの団体保険(一時払い)の保険料収入が31.5%増と大きく増加しており、機関投資家や法人顧客からの資金流入の増加が背景にあると指摘された(添付資料表2参照)。
損保の保険料収入総額(新規、更新の合計)は、7月単月で約3,139億7,600万ルピー(前年同月比5.7%増)と伸展する一方、前月に比べると伸び率は鈍化した(添付資料表1参照)。商品別では医療保険が引き続き堅調な伸び(26.0%増)を示しており、医療費の上昇や保険加入意識の高まりを背景に、個人向け医療保険を中心に需要が拡大している(添付資料表3参照)。
生保市場についてCare Edge Ratingsは、団体保険需要の回復に加え、個人向け保障性商品や年金商品の需要拡大が市場成長を支えると予想している。一方、銀行窓販(バンカシュアランス)規制の見直しや販売手数料制度の変更(2026年8月6日記事参照)が実施された場合、保険会社や銀行の販売戦略に影響を及ぼす可能性があると指摘した。
損保市場については、個人向け医療保険が分野を牽引するとみている。一方、物品・サービス税(GST)免除効果の一巡により、2026年度後半には個人向け医療保険の成長が鈍化する可能性も指摘した。自動車保険については、自動車販売の拡大や電気自動車(EV)の普及が追い風となる一方、ここ数年の第三者賠償責任保険の料率据え置きによる収益の圧迫が課題だ。このような環境下、今後は個人向けの事業基盤が強く、適切なリスク管理のもとで引き受けを行い、販売網の強さを持つ保険会社が優位になると分析している。
(野本直希)
(インド)
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