第2四半期のGDP成長率は前年同期比6.0%、輸出の拡大が牽引

(マレーシア)

クアラルンプール発

2026年08月31日

マレーシア中央銀行(以下、中銀)と統計局は8月14日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比6.0%だったと発表した。統計局が7月17日に公表した事前推計(7月17日統計局発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の5.8%を上回った。中銀は、内需の継続的な拡大と堅調な輸出が背景にあると説明した。

需要項目別にみると、内需は前年同期比5.1%増だった。GDPの60.3%を占める個人消費は、安定した所得向上と政策支援を背景に4.8%増となった。政府消費は7.6%増、公共投資は6.3%増といずれも成長が加速した。一方で、民間投資は4.3%増だったものの、伸び率は前期から鈍化した。輸出は、電気・電子製品への堅調な需要に加え、液化天然ガス(LNG)の出荷回復などを背景に17.0%増と拡大した。また、輸出の伸び率が輸入(13.9%増)を上回り、純輸出は2.7倍を記録した(添付資料表1および図参照)。

産業別では、農業を除き、主要産業は軒並みプラス成長を維持した(添付資料表2参照)。農業は、パーム油の生産減少を主因として3.7%減となった。一方、鉱業・採石業はガス生産の回復を背景に、9.2%増とプラス成長に転じた。製造業は、世界的な電子部品および半導体需要の拡大を受け7.3%増となった。「電子部品、通信機器、家電」が引き続き成長を牽引した。また、サービス業は5.9%増へ加速した。一方、建設業は6.5%増と拡大したものの、伸び率は前期から鈍化した。

2026年は5%前後の成長を見込む、インフレへの影響は限定的

2026年通年の経済成長率見通しについて、中銀のアブドゥル・ラシード・ガフォール総裁は、前回予測の4.0~5.0%(2026年5月27日記事参照)を維持し、5%前後となる可能性が高いとの見方を示した。不確実性が続く中でも、堅調な内需に加え、人工知能(AI)関連投資や世界的な技術拡大を背景とした電気・電子製品の輸出増加に支えられるとみる。

なお、2026年の総合インフレ率については、1.5~2.5%となる見通しを示した。中東情勢に起因するコスト上昇圧力が見込まれるものの、ガソリン補助金などの政策措置や安定した内需を背景に、その影響は限定的にとどまるとみられる。

(戴可炘)

(マレーシア)

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