マレーシア政府、2027年国家予算公聴会を開催、「上限の引き上げ」「下限の引き上げ」を継続
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年08月31日
マレーシア財務省は8月18日、プトラジャヤの同省庁舎で、2027年国家予算編成に係る公聴会を開催した。アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は、2027年予算案について、国民や企業、各種団体の意見を幅広く取り入れながら策定する方針を示した。予算案は、第13次マレーシア計画(13MP、2025年8月12日記事参照)および「マダニ経済政策」に沿って策定される。13MP下で2回目となる同予算案は、「マレーシア・マダニ:価値観を礎に、さらなる高みを目指して」をテーマに掲げ、前年に続き「上限の引き上げ」「下限の引き上げ」「ガバナンス改革の推進」を柱とする(2025年8月14日記事参照)。
同相は、予算案について、生活費高騰への対策、社会保障制度の強化、教育・医療サービスの充実、労働者福祉の向上、国内企業や「メード・バイ・マレーシア」製品の競争力強化、投資誘致と高付加価値雇用創出など、10の重点分野に基づくと説明した。
また、同相は、アンワル・イブラヒム政権下で進めてきた改革の経済面での成果を強調した。2026年第2四半期の実質GDP成長率は前年同期比6.0%となり、統計局の事前予測(5.8%)を上回った。また、2025年の貿易総額は前年比6.3%増の3兆600億リンギ(約120兆円、1リンギ=約39円)と、初めて3兆リンギを突破した。さらに、リンギは2025年に対米ドルで約10.2%上昇し、アジアで最もパフォーマンスの高い通貨となった。このほか、マレーシアは、スイスのビジネススクールである国際経営開発研究所(IMD)が発表した、世界競争力ランキング2026で15位(前年23位)となり、2015年以降の最高記録を更新した。
公聴会には、産官学の関係者ら約400人が参加し、各団体が政府に対して意見や要望を投げかけた。マレーシア製造業者連盟(FMM)は、製造業の競争力強化に向けて、中小企業向け法人税制度の見直しを要望した。また、3%での物品・サービス税(GST)の再導入や売上サービス税(SST)の再評価を求めた。
このほか、高齢化社会へ移行することを見据え、介護従事者向け支援や人材育成・研修制度、各種インセンティブや手当の拡充を求める提案があった。また、輸入飼料の免税措置、環境・持続可能性関連施策の強化など、さまざまな分野で予算への反映を求める提案が寄せられた。
なお、財務省は予算案に対する国民からの意見を専用ウェブサイト
上で募集しており、企業や市民からの提案を踏まえて2027年予算案を策定する。同予算案は10月9日に国会へ提出される予定だ。
(ニサ・モハマド)
(マレーシア)





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