第2四半期のGDP成長率は前期比0.4%、5四半期連続プラス成長も勢い鈍化

(ハンガリー)

ブダペスト発

2026年08月10日

ハンガリー中央統計局(KSH)は7月30日、2026年第2四半期(4~6月)のGDP成長率の速報値を発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同発表によると、第2四半期の実質GDP成長率(季節調整済み)は前期比0.4%、前年同期比1.6%(原数値ベースでは1.7%)となった。5四半期連続のプラス成長となり、長期停滞からの脱却基調が維持されたものの、第1四半期からは減速した。

KSHは当期にプラス成長を維持した要因として、前期に続いて主にサービス業(特に、専門・科学・技術・管理サービス分野)が牽引したことを挙げた。一方で、農業部門は成長の押し下げ要因となった。

ハンガリーの経済ニュースサイト「vg.hu」は、2026年4月の総選挙による政権交代後の消費者信頼感が過去8年間で最高水準に達したほか、金融市場の安定や消費者心理の改善を背景に、足元の好ましい傾向が今後、実体経済にも波及していく可能性があると指摘している。一方で、ハンガリーの工業部門を取り巻く環境には依然として不透明感が残るとしている。外需の弱さに加え、イスラエル・米国とイランの衝突による地政学的緊張の高まりやエネルギー価格への上昇圧力が、工業生産の重しとなる可能性があるとの見方を示した。

今後の見通しについては、夏場の干ばつによる農業生産への影響に加え、国内電力需要の約4割を賄うパクシュ原子力発電所の稼働制限(2026年8月5日記事参照)に伴う出力低下も新たな下振れリスクとなる可能性がある。オンラインメディアportfolio.huのチーフアナリスト、マダール・イシュトバーン氏は、同原発の直接的なGDP貢献度は約0.5%であるため、稼働停止によるGDP成長率への影響は限定的との見方を示している。一方で、代替電力の輸入依存に伴う対外収支の悪化や卸電力価格の上昇がインフレ率を1ポイント以上押し上げる可能性も指摘。また、電力消費の抑制などによって経済活動の調整が必要となった場合は、GDP成長率を数ポイント押し下げ、景気後退リスクが高まる可能性があるとしている。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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