2026年GDP成長率予測を4.5~5.5%に上方修正、AI需要増が牽引

(シンガポール)

シンガポール発

2026年08月14日

シンガポール貿易産業省(MTI)は8月11日、2026年通年の実質GDP成長率予測を、これまでの「前年比2.0~4.0%」(2026年2月発表)から、「前年比4.5~5.5%」へと上方修正すると発表した。人工知能(AI)関連製品の需要拡大を背景に、2026年上半期のGDP成長率が前年同期比6.1%と予想を上回ったことなどを受け、公式予測を引き上げた。

MTIは5月、中東情勢悪化による世界経済への影響がAI関連の需要拡大によって緩和されるとの見方から、それまでの成長率予測「2.0~4.0%」を据え置いていた(2026年6月4日記事参照)。その後、世界的なAI投資ブームが当初の予想を上回る勢いで続いたことに加え、中東情勢が世界経済に及ぼす影響も当初の懸念ほど深刻化しなかったと分析。また、ホルムズ海峡封鎖でエネルギー供給は大きく打撃を受けたものの、原油在庫の取り崩しや代替エネルギーの確保により、原油価格の上昇が抑えられたことも上方修正の要因として指摘した。

2026年第2四半期のGDP成長率は、前年同期比5.9%だった。分野別では、AI関連製品が好調だったことから、製造業が12.5%増と2桁の伸びとなった。建設分野も民間・公共双方の工事が堅調だったため5.8%増加したが、第1四半期(12.9%増)よりも増加幅が縮小した。サービス分野は4.9%増だった。

2026年の非石油地場輸出予測、前年比14.016.0%増に大幅上方修正

シンガポール企業庁(エンタープライズ・シンガポール)も同日、2026年通年の石油関連製品を除く地場輸出(NODX、注)の予測を、それまでの「前年比3.0~5.0%増」(2026年6月発表)から「前年比14.0~16.0%増」へ大幅に上方修正した。AI関連製品の需要拡大を背景に、2026年上半期のNODXが前年同期比18.6%増と、2010年以来の高い伸びを達成したことを反映した。

同庁は2026年下半期についても、「NODXが引き続きAI関連製品の需要拡大に支えられる」と見込んでいる。一方、下振れリスクとして、中東紛争の長期化や米国による関税引き上げを挙げた。

(注)NODXは、国内で生産された石油関連製品を除く輸出額。シンガポールの主な輸出指標とされる。

(本田智津絵)

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