タイ首相、ミャンマーのASEAN本格復帰への支持を表明
(タイ、ASEAN、ミャンマー)
バンコク発
2026年08月12日
タイのアヌティン・チャーンウィラクン首相は8月6日、同国を訪問したミャンマーのミン・アウン・フライン大統領と首脳会談を行ったと発表
した。
今回の会談に先立ち、アヌティン首相はインドネシアを訪問し、ASEAN事務総長らと会談した。2028年のASEAN議長国就任を視野に、地域の団結への支持を示していた(2026年8月12日記事参照)。今回の首脳会談では、タイ側が、ミャンマーのASEANへの「完全かつ平等な参加」に向けた支持や協力を表明した。これに対し、ミャンマー側は、ASEANとの関係正常化を促すタイの役割に謝意を示した。
経済面では、2国間の貿易額を120億ドルに引き上げる目標を確認した。タイ政府によると、現在の貿易額は約74億ドル規模。目標の達成に向け、両国は第2タイ・ミャンマー友好橋の再開を歓迎するとともに、同友好橋に関する規制上の課題解消や追加の国境検問所の再開検討で合意した。タイ側は、年内に両国の閣僚級による「共同貿易委員会(JTC)」を開催する意向を表明した。
安全保障に関しては、国境近辺の麻薬取引やオンライン詐欺、マネーロンダリングなどの越境犯罪の撲滅に向けた協力強化で合意した。また、ヘイズ(煙害)対策の実施を加速させるほか、越境河川の水質管理に関する共同作業部会を設置するための運営規定(TOR)を策定した。さらに、タイ地理情報・宇宙技術開発機関(GISTDA)とミャンマー宇宙庁(MSA)との間で、地球観測技術の平和利用に関する覚書を締結した。
首脳会談前の8月5日、タイ政府はミャンマーとの労働協力に関する覚書に加え、「労働者雇用に関する協定」の改定版を閣議承認した。不法就労や人身売買の防止のための情報共有や技能開発、透明性の高い採用プロセスの確立、社会保障への加入義務などが盛り込まれている。
バンコク市内では6日、「タイ・ミャンマー・ビジネスフォーラム2026」も開催され、政府・ビジネス関係者700人以上が参加した。アヌティン首相は、「両国は信頼に基づく経済連携の新章へ進む準備がある」と述べた。
(藪恭兵、シリンポーン・パックピンペット)
(タイ、ASEAN、ミャンマー)
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