米テキサス証券取引所が取引開始、NYSEやナスダックへの対抗目指す
(米国)
ヒューストン発
2026年07月16日
米国のテキサス証券取引所(Texas Stock Exchange、TXSE)は7月6日、全米証券取引所としての取引業務を開始した。TXSEは2025年9月に米証券取引委員会(SEC)から認可を取得した後、段階的な立ち上げを進めており、まずは限定された銘柄や会員向け取引から開始し、順次取扱銘柄を拡大する計画だ。2026年第3四半期には上場投資信託(ETF)などの上場商品(ETP)の取り扱いを開始し、第4四半期には企業の新規上場の受け入れを予定している。
米国の証券市場ではニューヨーク証券取引所(NYSE)とナスダック(NASDAQ)が長年にわたり支配的地位を占める中、TXSEは数十年ぶりの新興取引所であり、将来的には企業上場市場としてNYSEやナスダックに対抗することを目指している。
TXSEはダラスに本拠を置き、ブラックロックやシタデル・セキュリティーズなど大手金融機関の支援を受ける。ダラス都市圏には大手企業の本社移転や投資、大手金融機関が集積していることから、「ヨール・ストリート(Y’all Street、注)」と呼ばれ、ウォール街に対抗するテキサス流の金融ハブを象徴する愛称として広まっている。
米メディアはTXSEの取引開始を前向きに評価する一方で、専門家からは「取引所の開設と企業上場の獲得は別問題」との指摘もある。
NYSEやナスダックは高い流動性とブランド力を有しており、TXSEが上場企業や投資家をどの程度引き付けられるかが最大の課題とされる(「テキサス・トリビューン」7月3日)。
TXSEにとって本格的な競争は、企業上場の受け入れが始まる2026年後半以降になるとみられている。
(注)テキサス州はじめ米南部の方言で、文化的アイコンでもある「Y’all(You allの略で、「あなたたち」「皆さん」の意)」という特有の言葉と、ウォール街(Wall Street)をかけたもの。
(キリアン知佳)
(米国)
ビジネス短信 fa051ca296d9c9f4





閉じる