ジェトロがニューデリーで「日印合同経済フォーラム」を開催、高市首相が連携強化を表明

(インド、日本)

調査部アジア大洋州課

2026年07月09日

ジェトロは72日、経済産業省などとともにニューデリーで「日印合同経済フォーラム」を開催した。高市早苗首相とインドのナレンドラ・モディ首相のほか、両国の政府関係者や日本側から150社超、インド側から100社超が参加した。

あいさつに立った高市首相は、「日本とインドは地域を支える2大民主主義国家」と述べ、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の理念の下で、自由で繁栄した未来を切り開くために連携を深めていく考えを示した。世界的に保護主義や地政学的緊張が高まる中、地域の自律性と強靱(きょうじん)性向上の重要性を強調した。

写真 高市首相のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

高市首相のスピーチの様子(ジェトロ撮影)

さらに、高市首相は日印協力の重点分野として、次の3点を挙げた。

1点目は、エネルギー安全保障分野での協力強化だ。日本が推進する、原油・石油製品などの調達やサプライチェーン維持を目的として協力を行う枠組み「パワー・アジア」を通じて、石油備蓄体制の強化を含む新たな協力を進め、地域全体のエネルギー安全保障を共に支えていく考えを示した。

2点目は、脱炭素・クリーンエネルギー分野での協力強化だ。日印企業が連携して年間40万トン規模のグリーンアンモニア生産事業を推進すると表明し、同案件が両国の新たなエネルギー安全保障協力の象徴となることへの期待を示した。

3点目は、農村部の未利用資源を活用した持続可能な成長モデルの構築だ。牛ふんや農業残渣(ざんさ)などからエネルギーを生み出す「日印CBGCooperative Biogas for Growth)イニシアティブ」の立ち上げに合意したと説明した。インド政府が掲げる1,000基のバイオガスプラント整備目標の実現を支援するとともに、バイオガスを利用する圧縮天然ガス(CNGCompressed Natural Gas)自動車市場の拡大を後押しする方針だ。

最後に高市首相は、近年はインドを拠点にアフリカとの連携を進める日本企業が増えていると述べ、日印連携をアジアやアフリカ、中南米へ展開する「新たな成長モデル」として発展させていく考えを示した。さらに、こうした協力を通じてFOIPの理念を具体化し、インド太平洋地域やグローバルサウスの持続的な成長と繁栄に貢献していく重要性をあらためて強調した。

(深津佑野、黒田将司)

(インド、日本)

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