ドイツのレオニ、モロッコで自動車用ケーブル工場の起工式を実施、アフリカでは自社初
(モロッコ、ドイツ)
ラバト発
2026年07月15日
ドイツ系自動車用ワイヤーハーネス大手のレオニ(LCS、注)は6月23日、モロッコ・ケニトラ市の大西洋フリーゾーン(Atlantic Free Zone)で新工場の起工式を実施した。同社にとってアフリカ大陸初の生産拠点となり、投資額は6億3,000万モロッコ・ディルハム(約107億円、1MAD=約17円)。
敷地面積は4万8,000平方メートルで、このうち1万8,000平方メートルを工場およびオフィスとする。また、将来の事業拡大に備え、9,000平方メートルの拡張用地も確保する。
新工場では、次世代車向けの単芯・多芯自動車用ケーブルやデータ伝送ケーブルを生産する。製品は、世界市場で事業を展開する主要自動車部品メーカー向けに供給される予定だ。
起工式にはモロッコ政府関係者や地方自治体、産業界関係者らが出席した。リヤド・メズール産業・貿易相は、新工場の進出について、高付加価値かつ技術集約型産業の発展を目指すモロッコの方針に合致すると強調した。また、LCSがアフリカにおける初の投資先としてモロッコを選定したことは、同国の産業基盤に対する信頼の表れであり、自動車産業のグローバルサプライチェーンにおけるモロッコの競争力と魅力を示すものだと述べた。
同工場は高度な自動化設備を備えるほか、材料や製品の品質管理を行う試験ラボも併設する。また、トルコおよびドイツのグループ拠点主導による技術移転プログラムを実施し、現地従業員に対する技能移転や技術力向上を進める計画だ。これにより、先進的な製造技術や品質基準の習得を図り、生産能力の段階的な拡大につなげるとしている。
レオニ・モロッコのヒシャム・ハンニウイ社長は、モロッコ人材の質の高さを評価するとともに、技術移転を通じて現地チームの能力強化を進め、自動車産業の変革を支えていく考えを示した。さらに、新工場には太陽光発電設備をはじめとする省エネルギー・環境配慮型設備が導入される予定で、持続可能な生産体制の構築も目指す。LCSのマルクス・トーマ最高経営責任者(CEO)は、「モロッコは自動車部品産業の重要ハブとなっている」とし、同国との協力拡大に期待を示した。
(注)LEONI Cable Solutions(LCS)は自動車や産業向けケーブル、配線、データ伝送ソリューションを提供するグローバル企業で、電気自動車向け充電ケーブルなども手掛ける。世界9カ国で約3,300人を雇用している。
(鈴木優香)
(モロッコ、ドイツ)
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