マレーシア、AI国家実現に向けた行動計画「MD2030」を発表
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年07月17日
マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は6月29日、第13次マレーシア計画(2026~2030年)で掲げる「2030年までのAI国家実現」に向けた行動計画「Malaysia Digital 2030(MD2030)」を発表した(MD2030行動計画資料
)。AI(人工知能)やデジタル技術を活用し、行政サービスの高度化、産業競争力の強化、イノベーションの促進を目指す。MD2030はデジタル省が主導し、全ての関係省庁、デジタル省傘下の国家AIオフィス(NAIO)、マレーシア・デジタルエコノミー公社(MDEC)、GovTech Malaysiaなど関係機関・部署が連携して実施する。
MD2030では、既存政策との整合を図りつつ、次の9つの目標を2030年までに達成することを掲げた。
- Gデジタル経済のGDPへの寄与率30%
- スイスのビジネススクールの国際経営開発研究所(IMD)世界デジタル競争力ランキングトップ25
- 国連の電子政府開発指数トップ20
- 世界銀行のGovTech成熟度指数でグループAを維持
- 英国エコノミスト誌調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)のデジタル包摂指数でトップ20
- マレーシア統計局のマレーシア幸福指数(MyWI)で年率1.6%成長(2026~2030年)
- スタンフォードAI指数でトップ10
- 英国調査機関オクスフォード・インサイツによる政府AI準備指数でトップ10
- 世界知的所有権機関(WIPO)グローバルイノベーション指数でトップ20
これらの達成に向け、「政府」「経済」「インフラ」「人材」「社会」「信頼・安全」「イノベーション」の7つを戦略分野に定め、具体的な行動目標を策定した(添付資料表参照)。AI国家実現に向けては、国家AIソブリンクラウド(注)やスーパーコンピュータ・クラスターの開発、AIの専門人材2,000人の誘致、AI対応に向けた70万人のリスキリング、AI関連法の整備などを進め、AI活用とデータ保護の両立を図る。
また、デジタル技術の利用国から創出国への転換を目指し、国内テクノロジー企業5,000社への支援、ユニコーン企業5社の創出、デジタル分野投資認可額1,500億リンギ(約6兆円、1リンギ=約40円)を目標に掲げた。
MDECによると、デジタル分野への投資は活況で、2025年のデジタル分野投資認可額は874億リンギだった。過去最高を記録した2024年(1,636億リンギ)に続く高水準で、AI、ビッグデータ、データセンター、クラウドサービスが投資を牽引した。政府は2024年5月から、マレーシア・デジタル(MD)税制優遇措置を導入している(2024年6月10日記事参照)。
(注)各国の法規制に準拠し、データ主権を確保することを目的としたクラウドサービスを指す。
(ニサ・モハマド、山口あづ希)
(マレーシア)
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