5月の新車販売は前年同月比14.0%増、日本勢シェア8割回復、BYDは前月比8割減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2026年07月09日

インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)が6月11日に発表した統計によると、インドネシアの2026年5月の新車販売台数(卸売りベース)は6万9,219台となり、前月比14.3%減、前年同月比14.0%増だった。1~5月累計では35万9,015台で、前年同期比12.8%増となった(添付資料表1参照)。

5月の内訳は、乗用車が5万734台(前年同月比7.0%増)、商用車が1万8,485台(前年同月比39.4%増)だった。1~5月累計では、乗用車が26万6,003台(前年同期比2.7%増)、商用車が9万3,012台(56.7%増)で、累計販売の伸びは商用車が押し上げた。商用車の販売押し上げは、プラボウォ・スビアント政権が推進する赤白村落協同組合向けの小型トラック(LDT)の納品が牽引しているとみられる。生産台数は1~5月累計で50万4,020台だった(前年同期比は9.5%増)(添付資料表1参照)。

ブランド別では、1~5月累計でトヨタ自動車が11万1,119台(シェア31.0%)で首位、ダイハツが5万9,420台(16.6%)、スズキが3万262台(8.4%)で続いた。5月単月では、日本ブランド合計のシェアが81.2%となり、8カ月ぶりに8割を上回った。一方、中国ブランド合計の5月シェアは14.9%で、前月から4.7ポイント低下した。BYDは1~5月累計で1万7,993台(5.0%)と上位に入ったが、5月単月は895台にとどまり、4月の4,625台から80.6%減少した(添付資料表2参照)。

燃料別の1~5月累計は、ガソリン車が18万8,614台(シェア52.5%)、ディーゼル車が7万7,896台(21.7%)、バッテリー式電気自動車(BEV)が5万7,399台(16.0%)、ハイブリッド車(HEV)が3万2,523台(9.1%)、プラグインハイブリッド車(PHEV)が2,581台(0.7%)だった。BEVは4月に1万4,901台まで増えた後、5月は9,351台と1万台を割り込み、前月比37.2%減となった(添付資料表3参照)。

BEVのブランド別では、1~5月累計でBYDが1万7,993台(BEV市場シェア31.3%)で首位を維持した。JAECOOが1万3,949台(24.3%)、GEELYが6,203台(10.8%)、上汽通用五菱汽車が4,693台(8.2%)で続いた。ただし、5月単月ではJAECOOが2,943台、GEELYが1,687台、上汽通用五菱汽車が994台となり、BYDは895台で4位に後退した(添付資料表4参照)。

市場環境を巡っては、EV政策や生産立地の競争力が論点となっている。サイド・イクバル大統領特別顧問(雇用・労働者福祉担当)兼インドネシア労働組合総連合(KSPI)会長が、東ジャワ州パスルアンとモジョケルトの日系自動車部品2工場について、一部生産ラインをベトナムに移管する可能性に言及した(6月22日付「コンパス」)。アグス・グミワン・カルタサスミタ工業相の指示を受けて金属・機械・輸送機器・電子産業総局(ILMATE)が現地確認を行った結果、指摘された同2社の生産施設は通常どおり稼働しており、ベトナムへの生産施設移転計画や人員削減・解雇は確認されていないと説明した(6月23日付工業省プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。しかし、その後、サイド氏は当初約50%のライン移管が検討されたものの、協議を経て3~5ライン程度に縮小されたと説明した(6月29日付「コンパス」)。

(大滝泰史、ティアラ・ダルマシャンティ)

(インドネシア)

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