ジンバブエの2025年実質GDP成長率は8.3%

(ジンバブエ)

ヨハネスブルク発

2026年07月09日

ジンバブエ国家統計局(ZIMSTAT)は6月20日、2025年の実質GDP成長率が8.3%となったと発表した。実質GDPは2024年の1兆4,319億ジンバブエ・ゴールド(約8兆5,055億円、ZWG、1ZWG=約5.94円)から2025年には1兆5,505億ZWGに増えた。名目GDPも、2024年の8,229億ZWGから2025年には1兆5,505億ZWG(注)に増加した。

2025年のGDPの産業別構成比は、製造業16.8%、鉱業・採石業15.9%、農業11.1%、卸売・小売業11.0%、金融・保険業6.3%で、バランスが良い産業構造となっている。産業別の成長率をみてみると、農業は27.9%と最も高く、次いで電力業(14.9%)、宿泊・飲食サービス業(12.8%)、運輸・倉庫業(10.4%)、鉱業・採石業(10.4%)、製造業(5.1%)、金融保険業(4.6%)、自家消費生産活動(1.8%)となった。GDPの消費項目別にみると、家計消費(8.3%)が引き続き経済活動の主要な牽引役であり、GDPの構成比で77.9%を占めた。

2025年12月2日に発表された世界銀行の「ジンバブエ経済アップデート:民間セクターの成長を促進するビジネス環境整備」では、2025年のGDP成長率は6.6%に達すると予想されていたがそれを上回る結果となった。同レポートでは、農業やサービス業の堅調な成長、そして鉱業と鉄鋼業への継続的な投資により、成長率はサブサハラ・アフリカ地域の多くの国々を上回るとしていた。中期的な成長率も依然としてプラスであり、2026年も5%の高水準を維持すると予想しているが、財政赤字、外部ショック、干ばつなどの気候変動関連災害などがジンバブエの経済安定に対する重大な脅威であると述べている。

また、アフリカ開発銀行は2025年のGDP成長率を7.6%と予想していたが、これも上回る結果となった。降雨に恵まれたことにより、タバコ、小麦、穀物などの農業生産が増加し、鉱業は、リチウムへの継続的な投資と堅調な金・プラチナ価格を背景に成長を見込んでいた。2024年後半から継続された金融引き締め政策は、慎重な財政政策と流動性管理によって強化され、インフレ期待の抑制と為替レートの安定化に貢献したとしていた。

在ジンバブエ日本大使館は、「2025年末の政府予測(6.6%)や直近のIMF予測(7.5%)を大きく上回った。干ばつで低調だった前年から農業が回復したという面もあるが、鉱業やサービス業、製造業の成長など、国内経済の堅調さがある程度表れている」としている。

(注)2025年の実質値と名目値が同額となっているのは、2025年を実質値の新しい基準年としたため。

(多崎央)

(ジンバブエ)

ビジネス短信 bc1dfcd5b8bb8cb2