在ロシア日系企業の景況感指数は上昇もマイナス圏、早期の事態好転への期待薄、ジェトロ調査

(ロシア、日本)

調査部欧州課

2026年07月17日

ジェトロが6月4日から18日にかけて、ロシアのモスクワ・ジャパンクラブに加盟する117社・団体を対象に景況感アンケートを実施したところ(注1)、自社の直近の景況DI(注2)は前回2025年11月の調査時と比べて15ポイント上昇し、マイナス40となった(添付資料図参照)。景況感を「良い」とした企業は、その理由として「ロシア市場における需要拡大」や「本社・在欧統括会社などの対ロシアビジネス続行の意向」を挙げた。そのほか、ロシア国内に製造拠点を有する日系企業からは「中国向けの輸出が拡大している」とのコメントも聞かれた。

ただし、DIそのものは依然としてマイナスの状況が続いている。アンケートでは「悪い」「さほど良くない」の回答が大半を占めた。理由として、複数の企業が、ロシア経済の減速などを背景とした顧客の購買力低下を指摘。前回調査に続いて、中国の台頭も挙がった。ある企業は、中国製品の質の高まりから、並行輸入業者の中で西側ブランド品を見限る動きもあるとコメント。また今回の調査では、ホルムズ海峡の混乱への言及がみられた。

2カ月後の自社の景況見通しDIも、前回調査と比べて27ポイント上昇してマイナス28となったものの、低迷が続いている。日系企業の間で、短期にロシアのビジネス環境が好転するとの見込みは薄く、「2カ月で何かが大きく変わるとは考えにくい」「事態打開策が見えない以上、現状の停滞感が続くだろう」と悲観的な声が目立った。

今後1~2年の事業展開見通しについては、「維持」と回答した企業の割合が76.2%に上り過去最多となった。経済制裁などにより先行きが不透明な中、企業は活動量を落とした上で様子見の状況を続けている。今回の調査では、ロシア事業の再開予定に言及する企業もあった。

(注1)回答企業・団体数63、有効回答率53.8%。

(注2)景気動向指数とは、ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略。景況DIは、「良い」と回答した企業の比率から「悪い」とした比率を引いた数値。

(欧州課)

(ロシア、日本)

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