トヨタ、米テキサス州サンアントニオ工場に36億ドルを追加投資、「タコマ」生産を移管へ
(米国、日本)
ヒューストン発
2026年07月09日
トヨタ自動車の北米統括会社トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMNA)は7月6日、米国テキサス州サンアントニオ工場に36億ドルを投資し、第2車両組立ラインを新設すると発表
した。これにより約2,000人の新規雇用を創出し、工場面積を約250万平方フィート(約23万平方メートル)拡張する。2030年までに同工場の規模は現在の約2倍となる見込みだ。
今回の投資に伴い、トヨタは現在メキシコのバハ・カリフォルニア工場で生産しているピックアップトラック「タコマ」の生産を、約4年かけてサンアントニオ工場へ移管する計画である。サンアントニオ工場では現在、「タンドラ」と「セコイア」を生産しており、将来的には「タコマ」を加えた3車種の生産拠点となる。
トヨタによるサンアントニオ工場への累計投資額は83億ドルに達する。同拠点では新たなリアアクスル(後輪軸)工場の立ち上げも進められており、今回の投資によって先進的な製造技術を導入することで工場の生産柔軟性を高めるとともに、トヨタの北米事業全体との連携を強化する。
テキサス州は同計画に対し、州の助成プログラム「テキサス・エンタープライズ・ファンド(Texas Enterprise Fund、TEF、注1)」から2,000万ドルの助成金、および退役軍人雇用促進のための5万ドルの奨励金を交付する。また、同計画は州の雇用・エネルギー・技術・イノベーション(Texas Jobs, Energy, Technology, and Innovation、JETI)プログラム(注2)の適格案件にも認定されている。
テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)はトヨタの投資について「テキサス州らしい大型投資」と表現し、同州の労働力の強さと優れたビジネス環境を反映するものと強調した。ほかにも連邦上院議員のジョン・コーニン氏とテッド・クルーズ氏、ダン・パトリック副知事(いずれも共和党)や、州議会議員や地域の経済団体関係者らも、今回の投資が雇用創出や地域経済の活性化、テキサス州の製造業競争力強化につながるとして歓迎するコメントを寄せた。
(注1)テキサス州への新規投資案件を対象に、州外との立地競争があるプロジェクトに対して助成を行う制度。大規模な雇用創出と設備投資が見込まれ、投資先が未確定であることを条件とし、助成額は実績に基づき決定される。
(注2)製造、発電、資源開発、研究開発、ハイテクインフラ分野の施設建設プロジェクトを対象に、投資額や雇用創出数に応じて学区税の課税評価額を10年間最大50%軽減する制度。特区内の案件は追加で最大25%の軽減措置を受けられる。
(キリアン知佳)
(米国、日本)
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