バングラデシュ政府、国産繊維活用の衣料品輸出補助を5%に引き上げ
(バングラデシュ)
ダッカ発
2026年07月16日
バングラデシュ政府は7月12日、国産の糸・生地を使用した輸出向け繊維・衣料品に対するキャッシュ・インセンティブについて、従来の1.5%から5%へ引き上げることを決定した。これを受け、バングラデシュ銀行(中央銀行)は同日付の通達を発出した。バングラデシュは7月5日に輸出インセンティブ(補助)一覧を公表したが、この時点で対象となる繊維製品向けのキャッシュ・インセンティブは1.5%のままだった。
新たなインセンティブは2026年7月1日から2027年6月30日までの輸出に適用され、対象企業は国産の糸・生地を使用したことを証明する書類を提出する必要がある。今回の措置は、国内繊維産業の競争力の回復を目的としている。近年、インセンティブの引き下げや輸入糸・輸入生地との価格競争の激化を背景に、国内紡績・織布メーカーは受注減少や稼働率の低下に直面してきた。業界団体は政府に対し、国内原材料の利用促進策として、インセンティブの拡充を繰り返し求めていた。
国内の繊維素材メーカーで構成されるバングラデシュ繊維工業会(BTMA)は、今回の措置を歓迎し、苦境にある国内繊維産業の発展につながることに期待を示した。他方、保税制度を利用した輸入原材料の一部が不適切に国内市場へ流入し、輸入品が国産品より低価格で市場に出回っていることや、輸入糸の品質・規格表示が不十分であることを問題視しており、さらなる政府の施策を求めている。また、ガス・電気料金や人件費の上昇に加え、政府支援を受けるインド企業との競争が国内関連企業を厳しい経営環境に置いているとの認識を示した。
(片岡一生)
(バングラデシュ)
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