インドの6月インフレ率、17カ月ぶりにRBI中期目標の4%を上回る
(インド)
ムンバイ発
2026年07月16日
インド統計・計画実施省(MoSPI)が7月13日に公表した2026年6月の全国ベースの消費者物価指数(CPI、注1)
は107.00ポイント(速報値、2024年=100)で、前年同月比の上昇率は4.38%だった。5月(3.93%)から0.45ポイント上昇した。インフレ率(CPI上昇率)がインド準備銀行(RBI、中央銀行)の中期目標である4%を上回るのは、2025年1月以来、17カ月ぶりとなる。6月のインフレ率は、RBIが定める物価安定目標(4%±2%)の範囲内であるものの、足元では物価上昇圧力が強まっている(添付資料図参照)。
部門別では、食品インフレ率(注2)が5.32%と前月(4.78%)から加速し、前月に引き続き全体のインフレ率を押し上げる要因となった。地域別では、都市部のインフレ率は3.92%(前月比0.39ポイント増)、農村部は4.74%(同0.49ポイント増)と農村部で強い物価上昇が見られた。住宅関連のインフレ率は2.10%にとどまり、比較的落ち着いた推移だった。
地場金融サービス大手アナンド・ラティ・グループのチーフエコノミスト兼エグゼクティブ・ディレクターのスジャン・ハジラ氏は、食料品価格の上昇に加え、中東情勢を背景とした原油価格の変動や、エルニーニョ現象に伴う降雨不足の可能性を今後のリスク要因として指摘している(「ミント」紙2026年7月13日)。今後、さらなる物価上昇によっては、RBIが政策金利の引き上げに踏み切る可能性もあり、2026/2027年度(2026年4月~2027年3月)後半の経済成長が抑制される恐れがある。RBIは、6月エルニーニョ現象に伴うモンスーンの降雨量不足の懸念とエネルギー価格の高止まりという二重のリスクを挙げ、インフレ率の予測を従来の4.6%から5.1%へと修正した(「ミント」紙2026年7月13日)。今後の金融政策では、物価動向とモンスーンの状況が重要な判断材料となることが想定される。
(注1)全国ベースのCPIは、基準年2024=100とし、農村部と都市部の各指数を加重平均したもの。
(注2)ここでは、CFPI(消費者食品物価指数)の上昇率を記載。
(野本直希)
(インド)
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