ベトナム、上半期のGDP成長率は8%超に、2桁成長目標へ下半期加速が焦点
(ベトナム)
ハノイ発
2026年07月10日
ベトナム統計局は7月3日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(推計値)が、前年同期比8.39%になったと発表した。第1四半期(7.95%)から成長率が加速した結果、2026年上半期のGDP成長率(推計値)は8.18%となり、前年同期の7.63%を上回った(添付資料表参照)。
2026年上半期の成長率を産業別にみると、農林水産業が3.87%、鉱工業・建設業が9.81%、サービス業が8.09%だった。GDPの10.61%を占める農林水産業は、比較的安定した成長を維持した。
2026年上半期の鉱工業・建設業の成長率は前年同期比9.81%で、うち第2四半期については10.51%と2桁成長を記録した。特に製造業を中心とする工業部門が成長を牽引したほか、公共投資の拡大を背景に建設業も9.51%となった。サービス業も堅調で、運輸・倉庫業が10.18%となったほか、卸売・小売業も9.67%となり、消費需要や物流活動の拡大が成長を支えた。また、輸出の回復や外国直接投資(FDI)の流入も引き続き堅調だった。上半期の輸出額は21.0%増の2,665億ドル、FDI実行額は11.2%増の130億3,000万ドルと過去5年間の上半期で最高になった。
ベトナムは2026~2030年の5年間に、年平均10%以上の成長を目指す方針を掲げており、2026年はその初年度として注目されている。2026年の成長率目標を10%以上に設定しているが、上半期の実績は8.18%にとどまっており、年間目標の達成には下半期にさらに高い成長率が求められる。
統計局は、国際情勢の不透明感などのリスクが続く中で、上半期の成長率を「前向きな成果」と評価している。グエン・ティ・フオン統計局長も、予測困難な国際環境下で達成した成長率について肯定的な見方を示した(「VNエクスプレス」7月3日)。
一方、政府は2桁成長の実現に向けた取り組みを強化している。6月に発出した決議において、地方政府に対し、成長シナリオの定期的な見直しや公共投資の加速、新たな成長エンジンの発掘などを求めた、と報じられている。また、レ・ミン・フン首相は7月4日、2026年および2026~2030年を通じて2桁成長の達成を目指す方針をあらためて強調した。
統計局は今後の重点課題として、マクロ経済の安定維持、農業構造改革の推進、工業生産の競争力向上、国内消費の拡大、輸出促進、投資・ビジネス環境の改善、感染症・自然災害への対応強化を挙げている。世界経済の不透明感が続くなか、下半期に成長ペースをさらに高められるかが注目される。
(吉田薫)
(ベトナム)
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