バングラデシュ中銀、外資100%企業の親子ローンなどの借り入れ条件を大幅緩和

(バングラデシュ)

ダッカ発

2026年07月16日

バングラデシュ銀行(BB、中央銀行)は7月15日、新たな通達(FEID Circular No.3)を公布し、外資100%企業による親会社、関連会社、株主からの外貨借入制度を大幅に見直した。本通達は即日施行され、資金調達手段の拡充を通じて、外資企業の投資環境改善を図る狙いがある。

今回の改正による大きな変更点は、従来、経済特区(EZ)や輸出加工区(EPZ)などの特別区内企業を中心に運用されてきた一般許可制度について、特別区外の外資100%企業も明確に対象として適用を拡大した点にある。これまで特別区外の企業を対象とする制度は必ずしも明確ではなかったが、今回の通達により、一定の条件下では事前承認を受けることなく借り入れが可能となる。

まず1年未満の短期借り入れについて、特別区外の外資100%企業のうち、製造業およびサービス業(貿易業を除く)は、親会社などから運転資金向けの無利息借り入れをBBの事前承認なしに利用でき、元本返済についても事前承認が不要となる。ただし、原材料の調達には利用できない。有利息借り入れについては、金利上限を年3%とし、原材料の調達を含む事業目的で利用できるほか、満期一括返済、借り換えを含め最長3年間利用できることが明文化された。

また、中長期借り入れについても制度が整理された。中期借り入れ(1~5年)については、設備・機械・建設工事などの資本的支出を対象に、無利息借り入れは最大5,000万ドル相当、有利息借り入れは最大500万ドル相当(年利3%以下)まで認められる。一方、長期借り入れ(5年超)については、同様に資本的支出を対象とし、無利息借り入れが推奨され有利息借り入れの金利は年利3%以下とされたが、借入額の上限は明記されておらず、期日一括返済は認められない。中長期借り入れに共通する規定として、未返済元本および発生済み利息を資本金へ転換できることや、有利息借り入れの負債資本比率を80対20以内とすること、一般地域の対象企業についても外貨(FC)口座の開設・利用を認めることなどが盛り込まれた。

今回の改正により、日系企業は、日本本社からの資金支援や設備投資資金の調達を以前より柔軟に実施できるようになる。近年、現地の金融機関では高金利や外貨不足により資金調達環境が厳しくなっていたため、本通達が外貨資金の資金繰り改善や新規投資促進につながる可能性がある。

(片岡一生)

(バングラデシュ)

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