アフリカ大陸初の「Google Cloud Summit」が開催
(南アフリカ共和国)
ヨハネスブルク発
2026年07月14日
米国グーグルは7月1日、南アフリカ共和国のヨハネスブルクで、クラウドサミット「Google Cloud Summit」を開催した。「グーグルクラウドによるアフリカ向けの構築」をテーマとした同イベントには、2,500人を超えるビジネス関係者のほか、シリル・ラマポーザ大統領をはじめとする政府関係者が参加した。Google Cloud Summitは、グーグルがクラウドや人工知能(AI)分野の最新技術・サービスを紹介するため世界各地で開催しているイベントシリーズであり、アフリカ大陸での開催は今回が初めてとなる。
グーグルは同イベントで、アフリカ大陸におけるAI活用推進に向けた5つの新たな取り組みを発表した。これらは、同社が2021年に発表したデジタル化支援に向けた10億ドルの投資に加え、2025年7月に発表したAI人材育成・研究向けの3,700万ドルの資金拠出、ガーナ・アクラにおけるAIコミュニティーセンター開設に続く施策だ。
一連の取り組みは、同イベントのテーマでもある「Building for Africa」の下で進められ、AIを活用したイノベーションを支えるアフリカのエコシステム強化を目的としている。
取り組み内容は次のとおり。
- 南ア東ケープ州に基盤インフラを構築する。海底ケーブル「ウモジャ」を通じてアフリカ大陸とオーストラリアを直接接続し、インドへの海底ルートを提供する。これはグーグルが計画する4カ所の通信接続拠点の第1号となる。
- アフリカ大陸初の応用AIラボを設立する。ガーナを拠点に、アフリカ人起業家とグーグルの研究者を結び付け、高度なAIモデルへのアクセスを提供する。アフリカ大陸初のAIユニコーン企業(注)の育成を目指す。応募受け付けは既に始まっており、締め切りは8月31日となっている。
- クリエーター向けAI教育プログラムを実施する。アクナ・グループと提携し、アフリカのクリエーターのAI教育支援に100万ドル以上を拠出する。
- 次世代育成のため、デジタル・イノベーション・センターを建設する。ヨハネスブルク南西部のソウェトにあるサウス・ウェスト・ハウテンTVETカレッジのジョージ・テイバー・キャンパスに300万ランド(約3,000万円、1ランド=約9.9円)を投資する。
- 南アのスタートアップ企業15社を選抜し、AI分野に特化した研修やメンタリング、資金支援を行う。次世代のアフリカ人起業家の育成を目的とし、2024年から2028年の間にアフリカ各国のスタートアップ50社を支援するとのグーグルの公約の一環として実施する。
ラマポーザ大統領はイベントで演説し、世界のデジタル経済におけるアフリカの役割の高まりに触れ、今回のイベントは「世界のクラウドエコシステムの中核的な成長地域としてのアフリカの立場を確認するものである」と述べた。グーグルの研究・技術・社会担当上級副社長のジェームス・マニカ氏は「アフリカにおけるAIの可能性は非常に大きく、グーグルはその実現を支援するため、デジタルインフラ、アフリカ主導のイノベーション、教育・人材育成の分野で新たな投資を行っている」と語った。さらに、グーグルクラウドの英国、アイルランド、サブサハラ・アフリカ担当副社長モーリーン・コステロ氏は、「アフリカ企業はAIの実験段階を既に脱し、アフリカ特有の課題を解決する自律型エージェントの構築・導入に向けた基盤整備を進めている」と述べた。
(注)評価額が10億ドル以上の非公開スタートアップ企業を指す。
(トラスト・ムブトゥンガイ)
(南アフリカ共和国)
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