IDE-JETROがインドのモディ首相提唱のグローバルサウス研究機関と覚書締結
(日本、インド)
調査部アジア大洋州課
2026年07月17日
ジェトロ・アジア経済研究所(IDE-JETRO)は7月6日、千葉市でインドの開発知識共有イニシアティブ(ダクシン)・グローバルサウス卓越センターと研究連携のための覚書を締結した。両機関の研究ネットワークを基に、日印間の共同研究にとどまらず、広くグローバルサウス諸国の社会・経済などに関する研究連携の展開が期待される。
ダクシンは、2023年1月に開催された第1回「ボイス・オブ・グローバルサウス・サミット」で、インドのナレンドラ・モディ首相が表明した構想に基づいて設立された機関だ。Development and Knowledge Sharing Initiativeの略称(DAKSHIN)であり、サンスクリット語で「南」を意味する。グローバルサウス諸国の経済・社会の変革に資する、拡張性と持続可能性を備えた解決策の特定と実施を支援することを目指している。
2023年9月にインドが議長国を務めたG20サミットでは、インドの強い勧めにより、アフリカ連合(AU)がG20に加盟した。このようにインドはグローバルサウスの代弁者としての存在感を高めている。日本側も、日印首脳会談などのために訪印した高市早苗首相が2026年7月2日にジェトロが主催したフォーラムで、「日本とインドは、インド太平洋、そしてグローバルサウスの未来を共に切り拓(ひら)いていく」と発言するなど、グローバルサウス発展への協力姿勢を示している。
IDE-JETROの木村福成所長は、グローバルサウス諸国の存在感が高まるなかで、国境を越えた研究機関間のネットワークが必要であり、とりわけインドが重要な研究パートナーであると述べた。また、インド外務省が所管するシンクタンク、インド開発途上国研究情報システムセンター(RIS)所長で、ダクシン事務局長のサチン・クマール・シャルマ氏は、IDE-JETROがダクシンの促進する国際研究ネットワークに加わることを歓迎した。
今回の覚書締結を受け訪日したRISのプラビール・デ教授は、「両機関は本覚書の下、共同研究、イベント開催および能力構築プログラムの実施に向けた協力の可能性について検討している。世界秩序の分断と不確実性の高まりが進む中、今回の覚書締結は時宜を得たものであり、グローバルサウスの重要な柱であるアフリカにおいて、日印パートナーシップをさらに強化する契機となるだろう」とコメントした(ジェトロヒアリング、7月9日)。
署名式の様子(IDE-JETRO撮影)
(古屋礼子)
(日本、インド)
ビジネス短信 0cdefd8945ba74c9





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