消防・救助分野の国際見本市「INTERSCHUTZ 2026」開催、市民保護やAI活用が主要テーマに
(ドイツ)
ベルリン発
2026年07月14日
消防・救助、市民保護(Bevölkerungsschutz、注1)、安全・セキュリティー分野の国際見本市「INTERSCHUTZ 2026」が6月1~6日に、ドイツ北部ハノーファーで開催された。同見本市は消防をテーマとして1953年に初めて開催され、そのテーマを広げながら規模を拡大。今回は55カ国から1,772社が出展し、展示面積は約12万平方メートルに達した。また144カ国から約14万人が来場。海外来場者の割合は24%となり、新型コロナウイルス感染拡大前としては最後の開催となった2015年の13%から大きく上昇した。
今回のテーマは「Safeguarding tomorrow(未来を守る)」で、市民保護、救助サービス、消防、防護装備、通信・指令センターソリューション、防火の分野で製品・技術が紹介された。車両や装備、資機材に加え、人工知能(AI)を活用した通信・指令システムや救助ロボットなどの先端技術、各種実演プログラムが展示された。自然災害や異常気象、ハイブリッド脅威(注2)への対応を背景に、市民保護が中心テーマに据えられた。
屋外で行われた救助実演プログラムの様子(ジェトロ撮影)
市民保護分野では、ドイツ連邦国民保護・災害支援庁(BBK)が展示スペースを設け、市民保護関連の取り組みなどを紹介し、会期中に約9,000件の来場者対応を行った。BBKは会期を終え、ドイツおよび欧州の市民保護コミュニティーが高まる要求に共同で取り組んでいることが示されたと総括した。
会場ではデジタル化とAIも大きなテーマとなった。展示企業は、多言語の緊急通報を分析し、全体像を自動的に把握しこれまで以上に正確に緊急対応部隊を指揮・調整できる指令センターシステムや、救助要員の活動をより容易かつ安全にするロボットシステムを紹介した。また、気候変動への対応分野では、植生火災や森林火災対策をテーマとしたプラットフォームである「WildfireCamp」が初めて設置され、火災の早期発見や消火活動を支援する技術が展示された。
本展示会には、日本企業による共同出展として「ジャパンパビリオン」が設置された。同パビリオンはドイツメッセ日本代表部と東京ビッグサイトが共同で企画・運営し、日本企業4社が出展。防災・消防分野の関連製品・技術を紹介した。
ジャパンパビリオンの様子(左)と防災トイレの展示ブースに集まる来場者(右)(ともにジェトロ撮影)
前回のINTERSCHUTZは、当初2020年開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2度にわたり延期され、2022年に開催された。次回は2030年5月20~25日に、同じくハノーファーで開催予定。
(注1)災害や危機から市民や生活基盤を守るための非警察的・非軍事的な取り組み。予防・対応・被害抑制を含む。
(注2)サイバー攻撃や偽情報の拡散、経済的圧力、軍事行動など、複数の手段を組み合わせて行われる脅威。
(中山裕貴)
(ドイツ)
ビジネス短信 0230514b584855ff





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