エチオピア中銀、外貨自己資金による輸入制度を正式導入
(エチオピア)
アディスアベバ発
2026年06月23日
エチオピア国立銀行(NBE、中央銀行)は5月29日付で、輸入指令FVD/01/2026
を発効し、フランコ・バルータ(Franco Valuta、外貨自己資金による輸入制度)を正式に整備・導入した。フランコ・バルータとは、輸入者が海外収入や親会社からの送金など自ら保有する外貨を用いて輸入を行う仕組みで、国内銀行による外貨割り当てを必要としない点が通常の輸入と異なる。エチオピアでは慢性的な外貨不足を背景に従来から実務上利用されてきたが、統一的な制度がなく、不正利用の懸念が指摘されていた。
今回の指令では、利用主体を外国直接投資(FDI)製造業、ディアスポラ(在外国民)、政府機関、NGO・国際機関などに限定したほか、一定条件下で個人の利用も認めた。対象品目については、投資初期に必要な機械設備や原材料、インフラ・エネルギー関連資材など生産関連分野を中心に、展示会用品、寄付・援助物資、研究用途、緊急物資、非商業目的の家財(車両を除く)などが含まれる。
また、NBEはデジタル監視システム(FEMoUS)を導入し、全ての取引を記録・追跡可能とする。虚偽申告や不正利用に対しては、罰金や貨物没収などの措置が科される。
NBEによれば、企業が同制度により自社で外貨を確保できる場合、外貨割り当て待ちを回避して迅速に輸入を行うことが可能となる。一方で、利益送金には従来の外貨規制が適用されるほか、外貨資金の出所確認など厳格なコンプライアンス対応が求められる点には留意が必要だ。
(松野はるな)
(エチオピア)
ビジネス短信 ea50f9f957fb4aa3





閉じる