ドイツ連邦政府、「国家循環型経済戦略」の実施に向けた行動計画を発表
(ドイツ)
調査部欧州課
2026年06月22日
ドイツ連邦政府は6月3日、「国家循環型経済戦略」(NKWS、2024年3月8日付地域・分析レポート参照)の実現に向け、短期的に実行可能な措置をまとめた行動計画
(ドイツ語)を発表した(プレスリリース
)。同計画に基づき、2027年末までに12の施策を推進する。主な施策は次のとおり。
- 企業、研究者、行政、市民社会が新規プロジェクトのパートナーを見つけるためのプラットフォームを設立し、2026年秋に運用開始する。バッテリーなど重要分野のリサイクルに向けた新たなバリューチェーンの構築、民間資本の動員を目指す。
- 2026年末から開始される新たな助成プログラム「未来の循環型経済」を通じ、革新的なリサイクル施設や循環型ビジネスモデルを持つスタートアップなどを支援し、生産プロセスや重要原材料の回収などにおけるイノベーションと投資を促進する。
- 連邦政府が過半数の株式を保有する企業による公共調達において、リサイクル製品の年間発注量を継続的に増加させ、需要を創出する。そのために規制上の障壁を撤廃する。
- デジタル製品パスポート(DPP、注)の導入や人工知能(AI)の活用など、複数のプロジェクトを調整するイニシアチブを立ち上げ、デジタル化を推進する。
- 廃棄物削減、分別回収、リサイクル、拡大生産者責任など、EU規制と調和したかたちで循環型経済法(KrWG)および関連法を改正・整備し、官僚主義を削減する。
カーステン・シュナイダー環境・気候保護・自然保護・原子力安全相は、現在の不安定な世界情勢において、「循環型経済はドイツ経済の自律性を高める意味でますます重要になっている」と述べた。また、循環型経済は「著しい成長市場であり、ドイツ企業のイノベーションを強化する」と述べた。国家循環型経済戦略の実行には、2029年までに気候・変革基金(KTF)から総額2億6,000万ユーロが拠出される。
(注)EUエコデザイン規則の一環として義務付けられる、製品の循環性要件に関する情報を電子的に提供する仕組み。詳細は、ジェトロ調査レポート「EU循環型経済関連法の最新概要(2024年11月)」参照。
(川嶋康子)
(ドイツ)
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