米運輸省、6.3億ドル規模の輸送インフラ補助金公募を開始、宇宙港へのアクセス道路を初めて優先
(米国)
ニューヨーク発
2026年06月18日
米国運輸省(USDOT)は6月9日、総額6億2,670万ドルのインフラ整備支援を実施すると発表
した。全米の重要な貨物・高速道路事業を支援する「INFRA(注1)」プログラムを通じて公募を行い、1億5,000万ドル超の大規模事業を優先する。
支援対象には、航空貨物拠点や、ロケットなどの離発着拠点である宇宙港(スペースポート)に続く道路の整備、商用車用駐車場の整備、鉄道踏切における安全技術の高度化、渋滞緩和のための高速道路・橋梁(きょうりょう)の改修、海上物流網の強化など、物流の効率化に向けた幅広い事業が含まれている。
INFRAプログラムは、高速道路、橋梁、港湾など、貨物輸送などの物流効率化を目的とした財政支援(補助金)の枠組みだ。もともとは2015年の陸上交通修繕法(FAST法)で創設された全国的な貨物輸送インフラ支援制度であり、その後、2021年に成立したインフラ投資雇用法(IIJA、2021年11月9日記事参照)で再授権された。
今回の公募で特に注目されるのは、スペースポートにアクセスする道路が優先対象として明記されたことだ。米国では民間宇宙企業の打ち上げ回数が増加しており、2025年は前年比約3割増、2020年比では5.3倍にあたる206回を記録した(注2)。こうしたことから、宇宙産業を支える周辺インフラへの連邦支援の強化が期待されている。
ショーン・ダフィー運輸長官は、「活況を呈する民間宇宙産業から、日々懸命に働くトラック運転手に至るまで、トランプ政権は国民のために成果を上げている。われわれは『トランプ・スピード(迅速な実行)』で、重要なインフラ需要への助成を優先し、連邦予算を速やかに投入して、実際の建設工事に着手していく」と述べた。
補助金は2つの枠組みで公募する。第1弾(総額4億2,670万ドル)は全米および地域レベルでの交通事業を対象とし、応募期限は7月1日。第2弾(総額2億ドル)は商用車用駐車場の整備を対象とし、応募期限は7月15日としている。応募要項など詳細は、資金供与機会通知(NOFO)
を参照。
(注1)FAST法の下では「Infrastructure for Rebuilding America」だったが、IIJAの下で「Nationally Significant Multimodal Freight and Highway Projects」に変更された。略称の「INFRA」は継続して使用されている。
(注2)米連邦航空局(FAA)発表データを基に、統計サービスのスタティスタ(本社:ドイツ)によるまとめを参照。
(大原典子)
(米国)
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