4月の物価上昇率が前月比2.6%で減速傾向
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2026年06月10日
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は5月14日、2026年4月の消費者物価指数(CPI)の上昇率
が全国平均で前月比2.6%だったと発表した。12カ月ぶりの減速となった(添付資料図参照)。前年同月比(年率)では32.4%となる。INDECによると、季節変化の影響を受けやすい財・サービスの項目では、特に衣類の値上げがあったが、観光関係や生鮮野菜や果物の価格上昇が落ち着いたため、前月比0.0%となった。また、政府により価格が統制あるいは高税率が課されている財・サービスは、電気料金や公共交通料金の値上げがあったため、前月比4.7%と加速した。財・サービスを除くコアインフレ率は、前月比2.3%となった。
前月比の上昇率を費目別にみると、燃料の値上がりが影響して交通が4.4%、そのほかにも教育が4.2%、通信が4.1%、住宅・光熱・その他燃料が3.5%などで、全体の上昇率を上回った。全体に占める比重が大きい食品・飲料(酒類を除く)が1.5%と落ち着きをみせた(添付資料表1参照)。
INDECの発表を受けて、ルイス・カプート経済相は同日、X(旧Twitter)を通じて、「(新型コロナウイルス感染症の)パンデミックに見舞われ、一時的に貨幣需要が大きく増加した2020年を除けば、CPI全体の上昇率は2017年から時系列でみると、4月として最も低い水準となった」と説明した。ハビエル・ミレイ大統領も同じく自身のXで、「(国内の)政治的な攻撃や国外からの影響にもかかわらず、インフレは低下傾向にあり、正常化に回帰」していると述べた。
今後のCPI上昇率の見通しは、中央銀行がエコノミストらを対象に毎月実施する主要マクロ経済指標の予測値に関するアンケート調査(REM)の最新の結果(2026年5月調査)によると、5~7月は引き続き2%台となるものの、8月以降は1%台に下がりつつあるとされる。
ジェトロが独自に調査した首都ブエノスアイレスの6月1日時点の品目別の物価をみると、ガソリン、軽油など燃料の価格、交通料金の値上がりが続き、食品も特に食肉の価格が値上げを続けている(添付資料表2参照)。
(山木シルビア)
(アルゼンチン)
ビジネス短信 ce636e429219f032





閉じる