インド5月貿易収支、輸出増もエネルギー輸入拡大で赤字高止まり

(インド)

ムンバイ発

2026年06月22日

インド商工省(MoCI)が6月15日に発表した「貿易統計(速報値)」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、2026年5月の貿易収支(サービスを除く)は約282億1,000万ドルの赤字で、赤字は前月からわずかに改善した(添付資料図参照)。輸入は734億666万ドルと高水準を維持したが、輸出が451億9,655万ドルと前月(435億5,961万ドル)から増加し、輸出の伸びが輸入の増加を上回ったことで赤字幅は小幅に縮小した。

輸出の内訳は、金額の大きいエンジニアリング製品123億1,133万ドル(前年同月比24.5%増)や石油製品84億2,101万ドル(54.9%増)、電子機器50億9,748万ドル(11.6%増)、医薬品26億2,829万ドル(6.1%増)、有機・無機化学製品27億1,965万ドル(12.7%増)などで、主要品目が輸出増加を牽引した。

輸入については、石油製品226億7,768万ドル(前年同月比53.8%増)、電子製品123億1,573万ドル(35.5%増)、電気・一般機械55億8,842万ドル(11.6%増)、金34億1,604万ドル(34.0%増)などで金額が大きかった。輸入増の背景には、原油価格の高騰とエネルギー需要の増加がある。インドは原油の8割以上を輸入に依存していることから、中東情勢の悪化が輸入額を拡大させ、貿易赤字の高止まりが継続している状況だ。

地場格付け会社ICRAのラフル・アグラワル首席エコノミストは、5月の貿易赤字について「世界的なエネルギー価格上昇に伴う純石油輸入額の増加が主因」と指摘し、輸出が好調でも原油輸入拡大が赤字高止まりの要因になっているとの見方を示している。(「フォーブス・インディア」紙6月15日)。

(野本直希)

(インド)

ビジネス短信 ce13b0039e0712b1