カトーレック現法代表に聞く、ロジスティクス事業でインド進出
(インド)
調査部アジア大洋州課
2026年06月29日
エレクトロニクス事業(EMS)とロジスティクス事業を融合した「ロジトロニクス」を強みとして、国内外でサービスを展開するカトーレック(本社:東京都千代田区)は、インドで物流拠点の設立を進めている。「ロジトロニクス」を軸に、インド西部地域からワンストップでの物流サービス網を展開する。同社の進出背景や事業展開について、Katolec Global Logistics India(仮)代表の原田幸典氏に聞いた(インタビュー日:6月22日)。
Katolec Global Logistics India(仮)代表原田幸典氏(本人提供)
同社は2017年、インドの電子機器メーカーとの合弁でUNO MINDA KATOLEC ELECTRONICS SERVICESを設立し、マハーラーシュトラ(MH)州プネにエレクトロニクス事業としてEMS(電子機器受託製造)の拠点を展開してきた。こうした事業基盤を背景に、同社の強みである「ロジトロニクス」を生かした事業展開を見据え、インドでの物流拠点設立の検討を開始した。
2025年12月からは本格的な市場調査に着手し、約3カ月にわたり現地で物流需要や事業環境を調査した。日系物流企業はインドに約40社進出しているが、その多くは首都ニューデリーを中心とする北部に集中しているため、西部地域の事業機会に着目。同地域でのポジション確立を狙い、2026年3月に進出を決定した。同社はこうした迅速な意思決定で、現在7月の登記完了に向け手続きを進めている。
カトーレックはこれまで、物流拠点としてはタイやベトナム、香港、シンガポールに拠点を開設しており、インドは5カ国目の拠点となる。タイやベトナムでは自社倉庫を核に倉庫業や輸送業を展開してきたが、インドは国土が広く、一都市でサプライチェーンが完結しない特性を踏まえ、現地では自社アセットを持たないビジネスモデルとしての進出を決定した。今後は、日系企業ならではのきめ細かな総合物流サービスの提供を目指す。
また、合弁会社のEMS事業と連携した「ロジトロニクス」の展開も視野に入れる。インドでは政府が「メーク・イン・インディア」を掲げ製造業振興を進めているものの、電子機器の輸入比率は依然として高い。このため、電子機器の製造・保管・輸送までを一貫して担うワンストップサービスへの需要が高い。既存の日系物流企業にはない付加価値を提供することで、EMS事業との相乗効果の創出を図る方針だ。
インドでの事業展開としては、まずインド国内における事業基盤の確立を最優先とする。西部地域の顧客が抱える税制の煩雑な改定や輸入規制、物流インフラなどインド特有の複雑な物流課題に対し、質の高い総合物流サービスを提供することで、同地域でのポジションを確固たるものにしていく。
また中長期的には、インドを起点にアフリカへの展開も視野に入れる。具体的には、インド国内製造品に加え、日本や東南アジアで製造された電子機器などを、港湾機能が整っており、経由地として適したMH州ムンバイ経由でアフリカへ輸送することで実現を図る。今後、本拠点をアジアの物流拠点のハブとして広域物流ネットワークの構築を目指す。
(黒田将司)
(インド)
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