ポーランドのミシュランガイド更新、新たにワルシャワのすし店が1つ星を獲得
(ポーランド)
ワルシャワ発
2026年06月10日
世界各地のガストロノミーを紹介するレストラン格付け誌「ミシュランガイド」が5月27日、ポーランド版ガイド
を更新した。今回の更新により、審査対象がポーランド主要都市から全土へと拡大され、星付きレストランは前年から4店舗増加の11店舗、ガイド全体では92店舗増加の合計196店舗が掲載された(注1)。
今回ポーランドで3つ星を獲得したレストランはなかったものの、2つ星には4年連続でクラクフのBottiglieria 1881(創作ポーランド料理)が選ばれた。1つ星では、6店舗が前年から星を維持するとともに、新たにワルシャワ1店舗、ブロツワフ2店舗、プシュチナ(南部カトビツェから約35キロメートル)1店舗が追加され、合計10店舗になった。このうち、新たに1つ星を獲得したワルシャワの寿司(すし)店Alon Omakaseは、日本食普及の親善大使(2021年任命)のアーロン・タン氏の店舗で、同氏はこのほか複数の日本食レストランのシェフ・オーナーであり、寿司・和食のワークショップや料理学校の教員としても日本食・食文化の普及に貢献してきた。
また、星には分類されないカテゴリーで、価格以上の満足感が得られる料理を提供する「ビブグルマン」は38店舗、上質な料理を提供する「セレクテッドレストラン」が147店舗だった。なお、同ガイドに掲載された196店舗のうち、6店舗が日本食を扱うレストランであり、当地における日本食の普及と水準の高さがうかがえる。
なお、ポーランドの外食市場の動向について、Made For Restaurant(注2)の調査によると、2025年は飲食店の79%が前年より業績が改善したと回答するなど、全体として持ち直しの傾向がみられる。一方で、国際情勢の不安定さや戦争の影響を背景に、消費者の節約志向が強まっており、外食は支出削減の対象となりやすい状況も指摘されている。なお、平均客単価は256ズロチ(約1万1,270円、1ズロチ=約44円、6月5日付中央銀行レート)だった。業界では(来店客および経営者の双方で)食品廃棄物の処理など環境配慮の重要性や、在庫管理と発注システムを連携させたデジタル技術の活用への関心が高まっている。また、来店客の傾向として、アルコール注文を控える動きが一層強まっていることが明らかになった。
(注1)同ガイドの評価基準は、3つ星が「そのために旅行する価値のある卓越した料理を提供するレストラン」、2つ星が「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理を提供するレストラン」、1つ星が「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理を提供するレストラン」。
(注2)外食産業関係者を対象に、経営動向や市場トレンドの発信、ネットワーキング機会の提供などを行うビジネスイベントを企画・運営する民間プラットフォーム。
(金杉知紀、イボナ・ムロチェク)
(ポーランド)
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