重慶市、輸送サービス網「亜欧快線」を発表、西部と欧州ルートの連携強化
(中国)
成都発
2026年06月10日
重慶市政府は5月26日、「機遇重慶・亜欧快線」と題した同市の物流網に関する記者会見を開催した。同会見で、同市政府口岸物流弁公室の楊琳主任は、従来は「西部陸海新通道」(注1)と「中欧班列」(注2)の運営主体が異なり、貨物が重慶で乗り継がれる際に輸送や通関手続きをやり直す必要があるなど、手続きが重複し非効率があったと説明した。その上で、これらの物流ルートを接続し、通関や輸送手続きを一体化した輸送サービス網「亜欧快線」を構築したと発表した。
同市は同サービス網の物流ハブ機能を担い、ラオス、タイ、ドイツと連携し、海外倉庫利用、短距離輸送、通関など一連のワンストップサービスを整備している。これらの機能を基に同サービス網の利活用を促進しており、物流コストは従来と比べて約20%低減するとしている。同サービス網は、中央アジア・欧州各国へ至る西ルート、ロシアへ至る北ルート、東南アジアへ至る南ルートの3方向の輸送ルートを有しており、既に海外40以上の拠点に展開している。2026年1~4月の輸送量は前年同期比69%増となり、1コンテナ当たりの貨物価値は約70万元(約1,610万円、1元=約23円)に達した。
同市政府は5月28日の記者会見で、第15次5カ年(2026~2030年)規画の方針と目標を発表した。その中で、同サービス網の整備を含む内陸開放総合ハブの構築に向けた取り組みとして、2030年までに西部陸海新通道の貨物輸送量を50万TEU以上(1TEUは20フィートコンテナ換算)、輸出入総額を9,000億元以上に引き上げる目標を掲げた。さらに、西部陸海新通道、中欧班列および長江水運の連携を強化し、物流、産業、経済交流、貿易の振興を一体的に推進することで、欧州、中国、東南アジアを結ぶサプライチェーンハブの構築を進めるとしている。
(注1)西部陸海新通道は、重慶市をはじめとする中国西部地域と東南アジアを結ぶ物流網である。主要ルートは、重慶市から貴州省および広西チワン族自治区を経由して東南アジアへ至るルート、重慶市から雲南省を経由して東南アジアへ至るルートがある。このほか、重慶市から湖南省を経由するルートや、成都市を起点とするルートなどもある。
(注2)中国と欧州やロシアなどの「一帯一路」沿線国を結ぶ国際貨物列車。
(王植一)
(中国)
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