日本産和牛の輸入振興を行う米国団体の周知交流会を首都ワシントンで開催

(米国、日本)

シカゴ発

2026年06月10日

米国首都ワシントンDCで5月28日、米国で日本産和牛を振興する米国の非営利団体「日本産和牛マーケティング機構(JWMI、Japanese Wagyu Marketing Institute)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)」と日米業界関係者による周知交流会「Strategic Partnership Launch and Industry Meeting」が開催された。JWMIは2024年に米国人フィリップ・セング氏〔元米国食肉輸出連合会(USMEF)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます会長〕によって設立された。本イベントは日本の農林水産省、在米国日本大使館などが主催し、JWMIを広く日米の業界関係者に知ってもらうとともに、日本産和牛の消費拡大に向けネットワークを拡大することを目的とした。

交流会には、米国農務省(USDA)などの連邦政府機関、米系・日系のメディア、主要な農業団体のほか、日本の和牛輸出事業者や米国内に拠点を置く和牛輸入事業者、卸売事業者らが参加した。

開会あいさつで、農林水産省の渡邉洋一審議官とジェトロ・ニューヨーク事務所の内野泰明次長は、本交流会が日米牛肉産業の相互理解と協力関係の深化につながることに期待を寄せた。

また、JWMIによるプレゼンテーションで、セング氏は、米国から日本への牛肉の輸出量(2025年:約20万トン)と日本から米国への牛肉の輸出量(2025年:約2,000トン)の不均衡を指摘した。さらに、米国が日本産和牛の輸入を拡大して日本産和牛の生産が増えれば、日本は飼料となるトウモロコシの輸入を拡大する可能性があり、これは米国にとってもプラスであると主張した。その上で、JWMIは「日本産和牛と米国の牛肉貿易に関する不均衡と市場アクセスに関する課題を整理し、より公平な貿易の必要性を米国内で主張していく」と語った。

その後、JWMI、日本畜産物輸出促進協会(J-LEC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、農林水産省、ジェトロによるパネルディスカッションが行われた。日本産和牛の米国向け輸出拡大に向けた課題として、現在日本産牛肉に適用されている牛肉輸入低関税数量枠(TRQ)の影響や他国産Wagyuとの差別化などについて議論がなされた。

第2部のレセプション・ネットワーキングでは、在米国日本大使館の山田重夫大使からあいさつがなされ、工夫を凝らした日本産和牛メニューの試食が提供された。

今後、JWMIは、米国人の目線で、日本産牛肉の輸入低関税枠の見直しに向けた米国当局への働きかけや牛肉の通関プロセスの改善、日本産和牛のプロモーションなどに取り組んでいく。

写真 JWMI、農林水産省など関係者らのフォトセッション(ジェトロ撮影)

JWMI、農林水産省など関係者らのフォトセッション(ジェトロ撮影)

写真 パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

パネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)

(注)JWMIは米国内の非営利団体であり、外部資金を活用した活動がしやすいよう、代表のセング氏が有限会社Japanese Wagyu Partners(JWP)を立ち上げた。また、情報発信のプラットフォームとなるウェブサイトを開設している。

(川池将人、中島勝紘)

(米国、日本)

ビジネス短信 c193a760ebc54896