パンジャブ州が完全オンラインで企業支援を推進、担当の責任者に聞く

(パキスタン)

カラチ発

2026年06月02日

パキスタン・パンジャブ州政府の投資貿易委員会(PBIT)は、企業支援と貿易投資促進を目的に2023年から運営してきたビジネス・ファシリテーション・センター(BFC)を、20261月から完全オンラインの「E-Bizセンター」へ再編した。同センターの総務担当ダイレクター兼責任者であるアビッド・サリーム氏に、同州のビジネス支援の取り組みについて話を聞いた(ヒアリング日:2026521日)。

写真 E-Bizセンターの総務担当ダイレクター兼責任者アビッド・サリーム氏(ジェトロ撮影)

E-Bizセンターの総務担当ダイレクター兼責任者アビッド・サリーム氏(ジェトロ撮影)

同センターは、企業設立や各種許認可、ライセンスの発行、税務関連手続きなどのワンストップサービスを提供し、案件の申請から進捗管理までをオンラインで完結できる仕組みを構築している。従来のBFCの対面式支援に比べ効率性が向上し、処理時間は平均で約30%短縮されたという。

同センターは投資促進、相談、情報発信のプラットフォームとしても機能し、関係省庁や機関と連携して包括的支援を実施している。これまで累計10万4,000人以上が利用し、約7万6,000件の各種申請が行われ、7万人以上がNOC(無異議証明書)や承認を取得、2万5,000人以上が専門的助言を受けている。海外案件は限定的ながら、ファイサラバードの経済特区に進出した中国企業の電力優遇措置に関する問題を解決した実績もある。オンライン利用が困難な企業や申請者向けには専門スタッフがセンターに配置され、対面支援も一部提供している。なお、ジェトロ・カラチ事務所は、E-Bizセンターを利用する企業の同意を得た上で、日本企業との提携などを希望する問い合わせなど、関連情報の提供を受けている。

今回のヒアリングの結果、同州が行政手続きの効率化と透明性向上に向けデジタルトランスフォーメーション(DX)を積極推進していることが確認された。今後、パンジャブ州のE-Bizセンターは連邦政府や他州の関連機関とオンライン連携を構築し、企業が各機関を個別に訪問することなく手続きを完結できる環境の整備を目指している。こうしたワンストップサービスの充実に向けた取り組みは、パキスタン全体のビジネス環境改善に資するものとして注目される。

(糸長真知)

(パキスタン)

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