北京で文化とコンテンツがテーマの国家級イベントが開催
(中国)
北京発
2026年06月02日
「第1回中国新文創市集&トレンド遊園会」(注1)が5月15~24日、北京市の朝陽公園で開催された。本イベントは、コンテンツなどの「文創」産業をテーマとした国家級のイベントとして全国で初めて実施され、伝統文化や無形文化遺産、文創商品、「潮玩」(注2)などを組み合わせた文化関連消費の場となった。報道によると、イベントの来場者数は60万人を超え、消費額は3,200万元(約7億3,600万円、1元=約23円)を超えた(「北京新聞」5月24日)。
メイン会場の様子(ジェトロ撮影)
同イベントは文化旅游部、商務部、北京市など複数の政府機関が主催し、全国の省・自治区・直轄市および香港・マカオから、団体・機関や企業が参加した。会場では、故宮博物院や国家博物館など46の文化機関・博物館と、43の無形文化遺産プロジェクトが出展し、伝統文化資源を活用した商品展開や体験型コンテンツが提供された。また、ポップマート(POP MART)やミホヨ(miHoYo)などの潮玩企業やゲーム関連企業も出展した。
広東省ブース(左)および三星堆博物館ブース(右)の様子(ジェトロ撮影)
また、同イベントでは、「中国文創発展トレンド報告」が発表された。同報告書を発表した中国文化メディアグループによれば、同報告書は中国の文創分野として初の包括的な動向分析報告となる。報告書によると、2025年の全国の一定規模以上(注3)の文化企業の売上高は15兆2,000億元に達し、このうちコンテンツ制作・供給分野は3兆5,000億元(前年比13.5%増)、クリエーティブデザインサービス分野は2兆7,000億元(同12.3%増)となった。また、同発表会では、故宮博物院やポップマートといった文化機関や企業によるIP活用事例の共有も行われた。来場者からは「近年、博物館の文創商品の精緻化が進み、伝統文化の魅力や美意識が感じられ、コレクションとしての価値も高くなってきている」といった声が聞かれた。
北京市など中国の主要都市では近年、文化クリエーティブ産業に関するイベントが多数開催されている。今回のイベントは中国産のIPや中国の地方政府による観光資源PRなどに主眼を置いており、出展したゲームやアニメのキャラクターもほとんどが中国産IPだった。
(注1)「文創」は文化や歴史、地域資源などを基に創意・デザインを加えた商品やサービスを指す。
(注2)「潮玩」は、トレンドトイやアートトイ、コレクション性やデザイン性の高いフィギュアやミニチュア等の商品を指す。
(注3)一定規模以上の文化および関連産業の統計対象範囲は、「文化および関連産業分類(2018)」で規定された業種に属し、年間主業務収入が2,000万元以上の工業企業、年間主業務収入が2,000万元以上の卸売企業、または年間主業務収入が500万元以上の小売企業、 年間営業収入が1,000万元以上のサービス業企業。このうち、運輸・倉庫・郵便業、情報伝送・ソフトウエア・情報技術サービス業、水利・環境・公共施設管理業については年間営業収入が2,000万元以上、住民サービス・修理・その他サービス業、文化・スポーツ・娯楽業については年間営業収入が500万元以上であること。
(馮梓原)
(中国)
ビジネス短信 b0885b91092712ab





閉じる