セネガルとモーリタニア沖の天然ガス田、第1四半期の生産が好調
(セネガル、モーリタニア、米国、英国)
アビジャン発
2026年06月10日
米エネルギー大手コスモス・エナジーは5月5日、2026年第1四半期決算報告書を発表し、セネガルとモーリタニア沖で進める海底ガス田プロジェクト「グラン・トルチュー・アハメイム(GTA)」フェーズ1の第1四半期の天然ガスの生産量は、年間換算で2.85mtpa(285万トン/年、注1)となり、仕様上の生産能力(270万トン/年)を上回ったことを明らかにした。出荷目標も、第1四半期分の出荷量は見込みどおりだった。また、同プロジェクト初となるコンデンセート(ガス田から採取される原油の一種、注2)を英国石油大手BPが出荷し、2026年中にコスモス・エナジーおよびセネガル、モーリタニア国営企業による出荷も予定されている。
GTAプロジェクトは、BP(56%)、コスモス・エナジー(27%)、セネガル石油公社ペトロセン(10%)、モーリタニア炭化水素公社(SMH)(7%)が共同で開発するプロジェクトで、セネガルとモーリタニア国境をまたぐ海域の水深最大2,850メートルに位置するガス田を開発する。2024年12月31日に海底生産システムからのガス生産が開始され(2025年1月16日記事参照)、2025年2月に液化天然ガス(LNG)の生産を開始し(2025年3月19日記事参照)、2025年4月にLNGカーゴを初出荷した。
国内供給向けの取り組み始まる
フェーズ1の生産が順調に進む中、同プロジェクトの参加企業は、既存のインフラを活用し、セネガルおよびモーリタニア国内市場向けの販売を目指す「フェーズ1+」を通じた生産拡大に取り組んでいる。国内向けガス販売に関する基本合意は2026年中に発表される見込みだ。セネガルはサンルイ近郊で陸上発電所を建設しており、年央ごろにはGTAのハブターミナルから陸上へ国内発電用ガスを輸送するパイプライン建設に着手する予定だ。
セネガル政府は、「ガス・トゥ・パワー(gas-to-power)」戦略を掲げ、天然ガスを主要エネルギー源として活用し、より安価で、環境負荷が低く、競争力の高いエネルギー供給の実現を目指している。化石燃料輸入への依存を段階的に低減し、GTAプロジェクトで生産される国産ガスの有効活用を進める意向だ。
(注1)mtpa(100万トン/年)はLNGの生産量、生産能力などに使用され、1年間に何トン生産、処理できるかを示す単位。
(注2)コンデンセートは、天然ガスの採掘に当たり、地表において凝縮分離した軽質液状炭化水素。
(長屋幸一郎、橘欣子)
(セネガル、モーリタニア、米国、英国)
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