サウジアラビア西部ジッダに格闘技強化拠点を開設、エリート選手育成へ

(サウジアラビア)

リヤド発

2026年06月10日

サウジアラビアのアブドゥルアジーズ・ビン・トゥルキー・ビン・ファイサル・スポーツ相兼サウジ五輪・パラリンピック委員会会長は6月7日、同国西部ジッダで格闘技競技の強化を目的とする拠点「エリート・コンバットスポーツセンター」の開所式に出席した〔6月8日付サウジアラビア国営通信(SPA)〕。

同センターは約3,000平方メートルの施設で、フィジカルトレーニングエリアや格闘技専用ホール(5つのトレーニングゾーン)に加え、サウナや温冷プールを備えた回復・治療設備、栄養管理およびアスリートサポートエリア、管理部門などを併設し、競技力向上を支える包括的なトレーニング環境を提供する。運営には、フィジカルコーチ、スポーツ栄養士、パフォーマンス分析、スポーツ心理、医療、理学療法などの専門人材が配置され、選手の総合的な能力向上を支援する。さらに、運動機能や筋力などを測定・分析するパフォーマンス解析技術(VALD)を導入し、データに基づく個別最適化されたトレーニングプログラムの構築を可能としている。

対象競技は柔道、柔術、レスリング、テコンドー、空手などで、1回のセッション当たり最大250人の男女選手を受け入れる。若手からエリートまで幅広い層に対応し、育成と強化の一体的な体制を整える。6月7日付の現地英字紙「アラブ・ニュース」によると、同施設は高度競技スポーツ基盤の強化と国際舞台で活躍できる選手の育成を目的とする取り組みの一環で、全国展開を予定するエリート育成拠点の第1段階に位置付けられる。今後は2026年7月に首都リヤドで同様の施設を開設予定のほか、同年中に最大1万人を収容可能なエリート選手トレーニングセンターを整備する計画だ。さらに2027年には、南西部ジャザーンおよび内陸部ビシャにも関連施設を整備し、国際認証を取得した400メートルトラックの設置も予定されている。

今回の開設は、国家改革戦略「ビジョン2030」に基づき、スポーツ振興を通じた人材育成や国民の健康促進を図る取り組みの一環であり、競技スポーツの高度化と関連産業の発展にも寄与すると期待されている。

(林憲忠)

(サウジアラビア)

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