2026年版IMD世界競争力ランキング、スイスが3位に後退、日本は30位に上昇
(スイス、日本、世界)
ジュネーブ発
2026年06月22日
スイスのビジネススクールの国際経営開発研究所(IMD)は6月18日、世界競争力ランキング2026
を発表した。前年調査で首位だったスイスが3位に後退した。シンガポールが2位から首位に返り咲き、続く香港は3位から2位へと順位を上げた。スイスが順位を下げたものの、上位3カ国は前年と同じ3カ国だった。日本は前年調査から5つ順位を上げ30位となった(添付資料表参照)。人口2,000万人超の国・地域を対象にしたランキングでは、台湾が首位、米国が2位、中国が3位で、日本は13位だった。
同ランキングは70カ国・地域を対象に、各国・地域の競争力について、「経済パフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4カテゴリー(合計20項目)の341の指標でスコア付けしている。評価基準の172基準が測定可能な数値データを、92基準が企業幹部などへの調査回答を基にしている。残りの基準は背景情報のみを目的としており、総合ランキングの算出には使用されない。ランキング発表が開始されたのは1989年で、今回の調査から新たにベトナムが加わった。
項目別にみると、スイスは「政府の効率性
」「インフラ
」の2つのカテゴリーで今回も首位になった。特にこれらのカテゴリーに含まれる政府の財政状況や制度的枠組み、教育が首位を占めた点は前年と同様だった。3位に後退したのは、主に「経済パフォーマンス
」が前年の13位から37位に大幅に落ち込んだためで、今回の評価で最も大きな変動となった。「経済パフォーマンス」の構成要素をみると、特に国際投資が前年の6位から41位に後退した。対外直接投資がわずか2億5,000万ドル(54位)、対内直接投資は607億1,000万ドルの大幅な引き揚げ超過(70位)となり、対GDP比でマイナス6.26%(68位)まで落ち込んだ。これは、スイスにとって過去に堅調に推移してきた投資ポジションからの著しい転換であり、構造的な変化というよりは、一時的な評価調整や資金還流の影響を反映している可能性が高いが、今後も注視していく必要があると指摘している。物価は66位と低迷が続き、生活費指数は109.75(65位)、ガソリン価格は1リットル当たり2.07ドル(64位)と、スイス企業が置かれている高コスト環境があらためて浮き彫りとなった。雇用も悪化し、30位に後退。雇用成長率はわずか0.21%(49位)に落ち込み、長期的な雇用成長率はマイナス0.30%(60位)となった。「ビジネス効率性
」は6位と横ばいで、構成要素の経営慣行が順位を1つ下げて10位となったが、この項目におけるスイスの総合的な地位は依然として堅調だ。
日本は
、「インフラ」(16位)が前年の19位から上昇した。構成要素別では、雇用(5位)や科学インフラ(7位)、国内経済(8位)、健康・環境(9位)が10位以内にランクインし、中でも国内経済が前年の16位から大きく上昇し、総合順位を8つ上げた。
前年調査から5つ以上順位を上げたのは、ルクセンブルク(14位、前年調査からの順位の変化6)、マレーシア(15位、同8)、韓国(21位、同6)、英国(24位、同5)、エストニア(28位、同5)、日本(30位、同5)、クウェート(31位、同5)、ポーランド(41位、同11)、南アフリカ共和国(54位、同10)、トルコ(57位、同9)だった。
(田中晋)
(スイス、日本、世界)
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