南部アフリカのドイツ系企業、多くが増収を予想、ビジネス展望調査結果
(南アフリカ共和国、ナミビア、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナ、ドイツ)
ヨハネスブルク発
2026年06月26日
南部アフリカ・ドイツ商工会議所は6月18日、2026年版のビジネス展望調査結果を発表した。調査は今年1~2月にかけて、南部アフリカ諸国で事業を展開するドイツ系企業75社を対象に行われ、うち61%がアンケート回答時を起点とした12カ月の間に売上高が増加すると予想した。おおむね安定した売上高を予想しているとする企業も33%だった。収益性については、南アフリカ共和国で半数以上(51%)が増加を予想しており、地域内の他の国々と比較して高いとの結果だった。2024年に発足した南ア新政権(2024年7月16日記事参照)の改革姿勢や、市場規模、域内需要、地域経済統合などに関する期待が、慎重ながらも前向きな事業見通しにつながっているという。
調査によれば、南ア新政権の施策や取り組みへの肯定的な評価が見られる一方で、そうした改革姿勢の継続とさらなる進展が持続的なものであるかを慎重に見極めようとしている姿勢も明らかになった。南アにおける事業活動上の制約としては、政策・規制の不確実性が51%で最も多く、黒人経済力強化政策(B-BBEE)の要件が36%で続いた。人材不足やコスト上昇圧力、物流上の制約に加え、犯罪・治安問題などに対する懸念も一定の割合を占めた。電力・エネルギー、水供給の安定性についても、引き続き懸念事項として挙げられた。
こうした結果を受け、同商工会議所は、「政策の一貫性の向上、改革の迅速かつ予測可能な実施、インフラ整備の改善、そして公的機関からのより明確な情報伝達の必要性が求められており、これらは企業からの信頼感を強化し、投資の可能性を引き出す上で極めて重要である」と指摘している。こうした指摘を裏付けるように、今後3年間の投資計画は保守的で、在南アドイツ企業の49%は維持•更新投資に重点を置いており、38%は投資計画がないと回答した。
ドイツにとって南アはアフリカ最大の貿易相手国であり、ドイツの対アフリカ貿易の3分の1は南アが占めている。2024年のドイツによる対南ア直接・間接投資の純残高は84億ユーロに達した。
なお、南ア以外では、ナミビア、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナが重要な市場として挙げられ、特に鉱業、エネルギー、インフラ、地域物流の分野で機会があるという。ただし、南ア以外の南部アフリカ市場は、南アに比べて変動性が高く、リスクの影響を受けやすいとも指摘された。
(的場真太郎)
(南アフリカ共和国、ナミビア、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナ、ドイツ)
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