タイ中銀が政策金利据え置き、緩和的政策スタンスを維持

(タイ)

バンコク発

2026年06月30日

タイ中央銀行(BOT)は6月24日、金融政策委員会(MPC)を開催し、全会一致で政策金利を1.00%に据え置くことを決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。据え置きは2会合連続。

BOTの発表によると、タイ経済は、AI関連の民間投資や財輸出の伸びのほか、政府の中東情勢の影響緩和策などにより、従来の予測よりも強い成長となった。ただ、経済拡大の力は依然として弱く、中小企業にとっては、競争の激化など厳しい局面が続いていると指摘。また、家計所得の伸びの鈍化や生活コストの上昇が、個人消費の重しとなるとし、2026年、2027年のタイ経済の成長率をそれぞれ2.3%、1.8%と見込んだ。

総合インフレ率については、従来の見通しと一致しており、2026年は、年後半にエネルギーや生産コスト増加分の価格転嫁により、インフレ率は目標レンジ(1~3%)を上回る見込みとした。一方、2027年には供給側要因による押し上げ圧力が緩和されるとして、総合インフレ率を2026年2.8%、2027年1.4%と予測した。コアインフレ率については、それぞれ1.5%、1.4%と見込んだ。また、中期的なインフレ期待は目標レンジ内に固定されているものの、企業による価格転嫁の動向を引き続き注視していくとした。

為替相場では、米国連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策のスタンスが変化したことを受け、タイバーツが米ドルに対して下落していると分析。また、金融システムは安定しているものの、金融機関は高リスクの借り手に対する融資の慎重姿勢を維持していることなどから、中小企業や脆弱(ぜいじゃく)な家計のローンの質に引き続き注視が必要とした。MPCは金融機関に対し、脆弱な層を支援するための的を絞った金融措置の継続を要請した。

MPCは、金融緩和的な政策スタンスとターゲットを絞った金融措置が経済の回復を支えていることから、政策金利を維持し、インフレ動向および中期的なインフレ期待を注視していくとした。

(野田芳美)

(タイ)

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