サンクトペテルブルク国際経済フォーラム開催、ロシアが米国やドイツとビジネス対話
(ロシア、サウジアラビア、タンザニア、ドイツ、米国)
調査部欧州課
2026年06月12日
ロシアのサンクトペテルブルクで6月3~6日に第29回サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)
が開催された。2026年のゲストカントリーにはサウジアラビアが選ばれ、アブドゥルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー相が代表団を率いた。同代表団には、主要省庁のほか銀行、石油会社サウジ・アラムコなどから180人以上が参加した。
6月4日に「米ロビジネス対話」が行われ、両国の参加者から有望な協力分野として宇宙産業、レアアース、医療・保健、エネルギーが挙がった。対外投資・経済協力担当大統領特別代表でロシア直接投資基金のキリル・ドミトリエフ総裁は、ロシアは人工知能(AI)向けに低コストのエネルギーを供給できるとの考えを示した。
このほか、米国とは同日に文化交流に関する対話も行われた。米国からは、米国美術委員会のロドニー・ミムズ・クック・ジュニア委員長率いる公式代表団が出席した。クック委員長は、双方が平和な状態になれば活発な協力が可能だと述べた。
4日には、「独ロビジネス対話」も行われた。同対話は、在ロシア・ドイツ商工会議所(AHK)のマティアス・シェップ会頭がモデレーターを務めた。AHKによると、ロシアに進出している約1,600社のドイツ企業のロシアにおける年間売上高は200億ユーロを超える。その一例が、ハイパーマーケットチェーンのグローブスだ。同社の2025年における売上高の伸びは約6%に達した。グローブスの共同オーナーであるトーマス・ブルフ氏は対話の中で、対ロ制裁下においてもロシアの製品を扱うことなどを通じてロシア事業を成長させることができたと語った。AHKは750社の会員企業を擁するロシア最大の外国企業団体。3日に会場内で、AHKサンクトペテルブルク事務所の開所式を開催した。
タンザニアとの協力も強化
5日の全体会合には、ウラジーミル・プーチン大統領のほか、ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領、タンザニアのサミア・スルフ・ハッサン大統領、中国の高官らが出席した。このうちタンザニアについては、ロシアに最後に国賓訪問があったのは1969年で、当時のジュリウス・ニエレレ初代大統領によるソ連訪問だった。
今回、タンザニアからの代表団は170人超に上った。同国外務省国際貿易・経済外交局のジョン・ウランガ局長は、ロシア訪問を総括する会見の場で「今後3~5年でロシアから20億ドルを超える投資を見込んでいる」と語った(「タス通信」6月8日)。タンザニアは、港湾インフラ整備、鉱業、観光、農業、発電分野でロシアとの共同事業の可能性を模索している。現在の2国間の旗艦共同プロジェクトとしては、ロシア国営原子力会社ロスアトム子会社のマントラ・タンザニアが管理するウラン鉱山開発がある(「タス通信」6月9日)。
(調査部欧州課)
(ロシア、サウジアラビア、タンザニア、ドイツ、米国)
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