「2026中国汽車重慶論壇」が開催、自動車の低価格競争深刻化を指摘

(中国)

成都発

2026年06月23日

中国の重慶市で6月12~13日、「2026中国汽車重慶論壇(2026中国自動車重慶フォーラム)」(以下、フォーラム)が開催された。同フォーラムには、長安汽車、賽力斯集団(セレス)、アウディなど国内外大手自動車メーカーの幹部らが登壇し、価格競争の是正や産業の持続的発展、人工知能(AI)活用などを巡り、中国自動車産業の現状と課題について議論を行った。

中国国際貿易促進委員会(CCPIT)自動車業界分会の王俠会長はあいさつで、「中国市場では2026年1~5月に約100車種もの新車が投入されたにもかかわらず、同期間の乗用車小売台数は前年同期比約20%減となり、同年第1四半期(1~3月)の業界利益率は3.2%と過去最低となった」と指摘した。「低価格競争が企業収益を圧迫し、ブランドイメージにも悪影響を及ぼし、需要喚起を阻害している。補助金に依存した利益は持続しない」と述べ、低価格競争の深刻化を指摘した。

また、「国内需要が低迷する中、2026年5月の乗用車輸出台数は78万4,000台(前年同月比75.1%増)と高い伸びを示し、全体の約35%を占めるなど成長を牽引している。一方、海外市場では市場環境やルールが異なるため、単なる輸出にとどまらず、協力および共存共栄の理念と、現地に根ざしたエコシステムの構築が重要となる」と述べた。さらに、AIの発展は自動車産業の構造変化をもたらすとの見方を示した(「新京報」6月12日)。

同フォーラムに参加した長安汽車の趙非総経理は、「業界全体でオーバースペック化が進み、競争は限界に達している。各社は製品の品質やサービスといった分野で競争するべきだ」と指摘した。セレスの張興海董事長は、前年に続き自動車の安全性の確保やAI活用によるサプライチェーン高度化の重要性を強調した。なお、両者の発言では低価格競争や「内巻」競争(注)への直接的な言及はみられなかった。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

(注)「内巻」競争とは、過度な内部競争や業界内における悪質な競争を指す。

(王植一)

(中国)

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