アルゼンチン政府、鉱業投資制度を近代化、手続き簡素化で投資の拡大を推進

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2026年06月24日

アルゼンチン政府は6月23日、政令482/2026号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、鉱業投資関連制度を改正した。1993年に制定された鉱業投資法(法律第24196号)は、2025年7月4日付の政令449/2025号により規制緩和と手続きの近代化が図られたが、それをさらに改正した。今回の政令は、序文で「近年の生産、技術および行政の実態の変化に適合させることが必要であり、鉱業分野の競争力の向上ならびに行政運営の効率化を図る」ものだと説明している。フェデリコ・スツルツェネガー規制緩和・国家改造相は、自身のX(旧ツイッター)を通じて「30年以上手付かずだった制度が近代化された。アルゼンチンは、リチウム、銅、金、銀など世界でも有数の鉱業ポテンシャルを有する。しかし、潜在力が自動的に投資に結びつくわけではないため、明確かつ簡素で予見可能なルールが必要だったのだ」と評した。

今回の政令では、輸入手続きが簡素化された。これまで関連資本財、機材、部品などの輸入には、所管当局が発行した事前許可および証明書の取得が必要だったが、今後、輸入者は当該輸入品が鉱業向けとする宣誓供述書のみを提出すればよい。他にも、制度を30年間変更しないことを保証する安定性確保の証明書を簡素に取得できる。また、同証明書の有効期間は、フィージビリティスタディー(F/S、実現可能性調査)の提出日、または鉱山プロジェクトの承認を可能とした補足情報の提出日が起点となることも明確にされた。他方、企業側の義務として、鉱山プロジェクトにおいて技術的・経済的・法的に重要な変更した場合、F/Sを更新しなければならい。

付加価値税(IVA)の迅速還付制度も改善される。還付を行うための必要書類として請求書および領収書などのみを求めるとしている。地域統合の概念(注)を拡大させる目的で、上限距離を従来の200キロメートルから500キロメートルまで拡大する。この変更により、鉱床と処理プラントの連携を通じて、より広範な地域での事業展開が可能になるとしている。さらに、鉱業向けサービス提供業者向け制度も導入した。

政府は、本改正により、戦略的に重要な産業である鉱業セクターの発展を促進し、投資、雇用、輸出の拡大を図るとしている。鉱業庁によれば、2026年1~4月における鉱業部門全体の輸出額は前年同期比84.3%増の32億5400万ドルとなり、過去最高の輸出額に達した。2035年には、同輸出額が通年で362億5,000万ドルとなる見通しだ。

(注)鉱山開発における地域統合の意で、鉱山採掘現場だけでなく、周辺地域のインフラやサプライチェーンも一体化させて開発・発展すること。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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