イラン政府、国際インターネット接続を再開、利用制限の影響に関する分析も公表

(イラン)

調査部中東アフリカ課

2026年06月05日

イラン政府は、イラン暦1405年3月7日(西暦2026年5月28日)、サイバー空間組織化・運営特別本部の決定に基づき、西暦5月26日から国民向けの国際インターネット接続を全面的に再開したと発表した(2026年5月28日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

政府広報評議会が公表した声明によると、従来の長期的なインターネット利用・アクセスの制限は、社会、経済、教育、安全保障および法制度の観点から継続困難な状況にあったとしている。また、制限の継続は国民生活や国内経済、教育システム、さらには社会的信頼の低下につながるなど、広範な影響を及ぼしていたと説明した。

今回の措置は、インターネット利用環境の正常化を進める政府方針を反映したものとみられる。政府はインターネット利用制限による影響を4種類に大別した声明を発表した(5月28日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

第1に、国民生活への影響として、声明では、フリーランス、小規模オンライン販売事業者、コンテンツ制作者、独立系プログラマーなど、固定給を持たない就業者が大きな影響を受けたと指摘。これらの就業者にとって、インターネット接続の停止は収入機会の喪失に直結したとしている。

第2に、企業の社会的資本への影響を挙げた。SNSを活用する小規模事業者やスタートアップ企業が長年かけて構築してきた顧客基盤やフォロワーのネットワークが、インターネット障害によって損なわれたと説明している。

第3に、データセキュリティー上の課題が挙げられる。利用者が非公認のVPNサービスを利用した結果、個人情報や国家レベルのデータ保護に対するリスクが高まったとしている。

第4に、人的資本への影響を挙げた。高度人材の国外流出や専門人材の心理的負担の増大が、最も深刻な長期的影響になるとの見方を示した。

(中東アフリカ課)

(イラン)

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