米カリフォルニア州、AI・先端素材・核融合など6社に税制優遇を発表

(米国)

サンフランシスコ発

2026年06月25日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は6月22日、州内投資優遇のための減税措置「カリフォルニア州競争力強化税額控除(CalCompetes、注1)」を通じて、6社を支援すると発表した(注2)。今回の支援では、人工知能(AI)、核融合、先端素材、宇宙開発などの産業が対象となり、13億ドル以上の民間投資と2,000人超の新規雇用の創出を見込む。

同州は2025年2月、カリフォルニア州の経済成長戦略外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(California Jobs First Economic Blueprint)(注3)を発表し、州の将来の成長とイノベーションを牽引するために不可欠な戦略セクターを特定するため、産業を「強化」「加速」「重点投資」「基盤」の4類型に分類した。今回のCalCompetesによる支援は、「強化」と「加速」に分類されるセクターの成長を中心に支援する施策となっている。

CalCompetesの支援対象企業の1つとなった半導体素材メーカーであるクォーツ・アンド・シリコン・マテリアルズ(Quartz and Silicon Materials、以下QSM、本社:アリゾナ州フェニックス)は、カリフォルニア州チュラビスタにおいて6億7,900万ドルを投じて、シリコンウエハー製造拠点の設備導入・拡張を進めるほか、同州インペリアルバレーでは単結晶シリコンインゴットの製造工場を建設する予定だ。この2つのプロジェクトにおいて、同社は800人以上の雇用創出を見込むほか、4,500万ドルの税額控除を受ける予定となっている。親会社のグラフェン・アンド・ソーラー・テクノロジーズ(GSTX)は6月4日、太陽光材料分野における米国やオーストラリアなどでの製造体制整備により、アジア以外で不足しているサプライチェーンの補完を目指す戦略を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしていた。これらの取り組みにおいても、子会社のQSMが担うとしている。

(注1)カリフォルニア州への進出、あるいは同州での事業継続・拡大を目指す企業を対象とした所得税の税額控除制度で、州知事経済開発局(GO-Biz)が審査・交渉を行う。業種、規模、所在地を問わず、あらゆる企業が、毎年3回設定される申請期間のいずれかに申請することで、総額1億8,000万ドルを超える税額控除の獲得を競うことができる。2019年以降、271社に適用され、約370億ドル以上の投資を誘発してきたとされる。

(注2)6社は、イレブン・ラボ(AI)、ゼネラル・アトミックス(核融合・防衛)、ロス・ドレス・フォー・レス(小売り・物流)、サブシークラフトUS(海洋技術)、バスト(宇宙)、クォーツ・アンド・シリコン・マテリアルズ(半導体素材)。

(注3)カリフォルニア州の経済成長戦略は、1.アグテック・農業機械、2.ライフサイエンス、3.半導体・マイクロエレクトロニクス、4.航空宇宙・防衛の4つの分野をパイロットセクターと位置付け、今後2年にわたり産業誘致および質の高い雇用創出に向けて重点的に支援していく。

(芦崎暢)

(米国)

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